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能町みね子・大相撲を語ろう 夕刊フジの土俵際いっぱいまで 北の富士さんの〝忘れ形見〟が行司最高位の木村庄之助に昇進 実は土俵外のほうが忙しい…毎日のラスト、結びの一番に注目を 大相撲初場所

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月14日 6時30分

■初日■

琴桜と豊昇龍に横綱昇進がかかる、ということが最大のトピックである大相撲初場所。そういうメインのトピックは他の記事やメディアにお譲りして、せっかく私がこの欄を頂いたので、スポーツニュースではまず話題にされないけど確実に今場所からとなる新鮮なトピックについて勝手に語らせていただく。

実は今場所、横綱クラスの「昇進」があることをご存知だろうか。

木村庄之助の昇進である。

三十九代となる木村庄之助。私がその存在を知ったときは木村恵之助というお名前だったが、のちに木村容堂という伝統ある名を継承、去年式守伊之助に昇進したと思ったら、たった2場所後に最高位である庄之助に昇進したのである。

なお、いま行司が名乗る「名字」は、木村と式守の二つしかない(基本的に世襲ではないので、本名とは関係ない)。そのため、行司を「木村さん」と呼ぶのは、笑福亭鶴瓶を「笑福亭さん」と呼ぶようなものでかなり野暮である。下の名前で呼びましょう。

三十九代庄之助は、去年亡くなった、名師匠・名解説者である北の富士が「俺が連れてきた」と誇らしげに語った行司。本人が北の富士の大ファンで、直接入門希望の手紙を書き、高校を中退して入門している。常に表情を変えず、高音のよく通る声で取組を合わせる、私も大好きな行司さんである。

ちなみに行司の仕事は、実は土俵外のほうが忙しい。巡業における輸送の割り振りなどの取り仕切り、番付編成会議での書記、場内アナウンスなど、業務はさまざまにある。そして、そんな影の仕事の中でも花形と言えるのが番付書きだ。極太の「相撲字」で書かれた番付、誰でも見たことはあるはず。あれは行司がすべて手書きで書くのである。行司は全員、「相撲字」を若いときに習得するのだが、中でもその達人が番付を担当する。現・庄之助は番付書きに長く携わった行司でもある。

47年の修業を経てついに昇進した庄之助の姿、北の富士さんに見せたかっただろうと思うと、今場所からの結びの一番はなおさら感無量なのだ。

力士の話をほぼせずに初回が終わってしまった。木村庄之助が土俵上で仕事をするのは毎日のラスト、結びの一番だけ。よかったらそんなところにも注目してみてください。

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