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プロ野球実況中継 日本ハム・万波が2ケタも…外野手の見せ場「補殺」減少から見える現代プロ野球の「責任問われない守備隊形」

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月13日 6時30分

日本ハム・万波のように送球で魅せられる外野手は今や稀少な存在だ(夕刊フジ)

プロ野球中継で、実況の聞かせどころの一つは本塁上のクロスプレー。走者二塁、1点もやれないというシーン、外野手はグッと前に出ます。「三遊間、レフト前のヒット! 二塁ランナーは三塁を回った、ボールはレフトからバックホーム! タッチ、アウトーッ!!」。思わず息を飲みます。

ところでこうしたケース、外野手には補殺が記録されますが、近年この数が減る傾向にあります。今季セ・リーグは中日の岡林、細川両選手と阪神・近本選手が5個で並びトップ。シーズンで2ケタに届かないでしょう。パ・リーグは日本ハムの万波選手が11個ですからまずまずですが(いずれも11日現在)、かつては15個前後で争ったものです。

外野手の見せ場、補殺はなぜ減ったのか? 中日、西武、ロッテで名外野手として鳴らした平野謙さん(69)にうかがいました。平野さんは歴代4位の135補殺、1989年には故障で98試合出場ながら21補殺を記録した〝補殺王〟です。

平野さんは、コリジョン・ルールが適用されて昔ならアウトのケースがセーフになってしまう、球場が広くなってホームまでの距離が伸びた―などを原因として挙げましたが、それ以上に近年の外野手の守備隊形に疑問を呈しました。

「ランナー二塁で1点もやれないケースで、あそこまで前に出る? 『お前、そんな前じゃなきゃ刺せないの?』って。あれじゃあランナーは止まるし、(打球が)上がったらみんな上、越されるよね。俺はあえて少し下がってランナーを油断させた。それでギリギリアウトのボールを投げる。今は『前!』って指示が出たら目一杯前。安全策なんだよ」

責任を問われない守備隊形ってことでしょうか…。ランナーもギャンブルはしないから必然的に補殺は減る。こうした数字にも今の野球の本質が垣間見える気がします。 (フリーアナウンサー・松本秀夫)

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