1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

うまちゃんの財ザク! 米国の金利が下がってグロース市場の宇宙関連株も元気 日銀は年内利上げ1%程度の地ならし、個別では円高メリット株に注目

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月20日 11時0分

経済アナリストの馬渕磨理子(夕刊フジ)

19~20日の日銀の金融政策決定会合で、短期金利の誘導目標を0・25%程度に据え置いたとしても、市場では年内利上げの可能性が意識され、日米金利差の縮小観測から円買いドル売りが進む可能性があります。

年内利上げ1%程度の地ならし?

先週、日銀の中川順子審議委員は「経済・物価が見通しに沿って推移すれば、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と追加利上げに前向きな姿勢を示しました。また、田村直樹審議委員も短期金利を2026年度までの見通し期間後半にかけて「少なくとも1%程度まで引き上げておくことが適切」との認識を示しました。

「年内には利上げをしますよ。1%ぐらいまでやりますよ」ということを地ならしされている感じです。ただ、こうした発信は別に悪いことではありません。いろんな意見を報じられることはマーケットとのコミュニケーションの一環とみるべきです。

米国の利下げも、年内には1%程度の幅になりそうです。来年9月ごろには3・2%まで金利を下げることも考えられます。米国と日本の10年債の金利差が2・5%なら1ドル=135円台を想定していましたが、さらに金利差が2・0%に縮小されると1ドル=125円も視野に入ってきます。

日本の企業の想定為替レートは140円台が多く、今後の決算が気になるところです。為替でげたを履かせなくても稼げるのが理想的ですが、げたを履かせるのも政府のサポートの1つだと思います。

個別では、円高メリット株に注目。この連載で何度かお伝えした作業服販売チェーンの最大手ワークマンは、先週末も逆行高で伸びました。海外からの商品仕入れコスト低減が期待できるということです。

前回(12日発行)のこのコーナーで、「米国の金利が下がるとグロース市場の小型成長株が買われやすい」と指摘しましたが、先週からグロース市場の主力銘柄が元気です。

その中で、月着陸機を12月に打ち上げ予定の航空宇宙企業のアイスペースなどに注目。やはり高PER(株価収益率)銘柄は好感されます。今後の循環物色として注視です。

宇宙関連ではもう1つ、今年6月に東証グロース市場に新規上場したアストロスケールホールディングスも英国宇宙庁と衛星2機の除去に関する契約を獲得。人気になりました。

■おまけのひと言

「日本政策投資銀行が2024年度の企業の設備投資計画調査を実施。大企業の設備投資額は約22兆円と前年比21・6%増。設備投資の拡大という攻めの姿勢は、いい材料です」

【財ザク!】「貯蓄から投資へ」と提言する政府。その投資で少しでも財産アップを達成するために「うまちゃん」が有益な情報をザクザクとお届けします。

馬渕磨理子(まぶち・まりこ) 経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。イー・ギャランティ社外取締役。愛称・うまちゃん。1984年生まれ。滋賀県出身。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修士課程修了。大学時代はミス同志社。『LiveNewsα』(フジテレビ系)など出演番組多数。新刊『馬渕磨理子の金融・経済ノート』(東急エージェンシー)=写真=が話題。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください