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石破首相、今年の漢字は「謙」?「言行不一致」との指摘も 「衆院選の結果や国民の声を謙虚に受け止めているかは疑問」荻原博子氏

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月13日 11時42分

石破茂首相は12日、自身の「今年の漢字」について聞かれ、「謙虚」の一字を取り「謙」を選んだ。先の衆院選で自民、公明両党が過半数割れし、野党の協力がなければ国会審議が立ち行かない少数与党の悲哀を示した形だ。ただ、石破首相の政権運営や外交の姿勢をみると、「言行不一致」との指摘もある。

石破首相は記者団に「謙虚に己をむなしくして、いろいろな方の意見を素直に承っている。この言葉をかみしめながら過ごしている」と話した。

日本漢字能力検定協会は同日、1年の世相を表す漢字を「金」と発表した。政治資金の〝裏金〟の意味もあるとみられ、石破首相は「今年の政治を象徴する言葉になったことは残念だ。今後はそうならないように一層努力したい」と述べた。

石破政権は衆院で、予算委員長や法務委員長などの主要ポストを立憲民主党に譲った。与党と国民民主党との政策協議では、「年収103万円の壁」の引き上げやガソリン減税で合意した。

一方、外交では、先月にペルーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、大統領府のイベントで腕を組んだり、座ったまま各国首脳と握手する場面があった。

経済ジャーナリストの荻原博子氏は「謙虚というのは本来、権力を誇示せず相手を立てることだ。政権の延命手段として譲歩することを『謙虚』と言い換えても納得感はない。年収103万円の壁の引き上げ幅やガソリン減税の実施時期も明示しなかった。補正予算も家計に直結する項目の規模感は小さく、衆院選の結果や国民の声を謙虚に受け止めているかは疑問だ。外交での姿勢も謙虚さがないと受け止められかねない」と指摘する。

石破首相はドナルド・トランプ次期米大統領との面会も実現しておらず、安倍晋三元首相の昭恵夫人が先にトランプ氏と会う可能性も浮上している。トランプ氏に「嫌」われているのでなければよいのだが。

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