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うまちゃんの財ザク! 株価大暴落後の業種別上昇率のトップは精密機器 HOYA、テルモ、島津製作所などは戻りも強かったが…様々なリスク内包も忘れずに

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月16日 11時0分

馬渕磨理子さん(夕刊フジ)

8月5日の株価暴落の2日後、日銀の内田真一副総裁が追加利上げについて、「慎重に考えるべき状況にある」と発言したことで、マーケットは一旦は落ち着きを取り戻しました。

ただ、混乱している間は利上げしないと言っているだけで、リスクが去ったわけではありません。上がったり下がったりを繰り返すレンジ相場で、2万円台といった最悪のシナリオもあることを頭に入れつつ、その先を見つめていくことになります。

リスクというと、目先の日銀の利上げや米国の景気後退懸念に私たちの頭は持っていかれがちです。ほかにも、米国の大統領選の結果によるリスクや、イランとイスラエルの関係悪化で原油価格が上昇して米国が追加利上げをするというリスクもあります。

中国の動きもブラックスワン(マーケットで事前にほとんど予想できず、起こったときの衝撃が大きい事象)といえます。こういった問題も常に内包されていることを忘れずに。

ちょうど1カ月前の7月15日にBSテレ東の番組に出演した際、「精密機器と食品に注目」とお話ししました。この連載でも「半導体や自動車関連が売られはじめ、循環物色先として精密機器が受け皿になるかも」とお伝えしました(7月18日発行)。

先週5日の株価大幅暴落後の1週間の業種別騰落率で、精密機器が上昇率のトップでした。特に時価総額上位のHOYA、テルモ、島津製作所などは戻りも強かったです。こういったところに資金がもう一回入ってきているのを見ていると、底堅く地固めしているのかなと思います。

それから、この連載でもたびたび登場する王道中の王道の日立製作所や三菱重工業も下がったそばから買いが入っていました。これも安心材料です。株価暴落とは関係なく右肩上がりで増収増益のMonotaRO(モノタロウ)、西武ホールディングス、日本ハム、自転車部品と釣具製造のシマノといったところも強かったです。

さらに通期業績予想と配当予想の上方修正を発表、上場来高値を更新したサンリオも、日経平均が過去最大の下落となった日、逆行高となる動きを見せていました。

悲壮感漂う中でも、こうした銘柄が値を戻しつつあるのを確認できたことも、今後の相場見通しに役立つと思います。いずれにしても、先週から今週にかけて、皆様、お疲れ様でした。

■おまけのひと言

「日本政策投資銀行によると、大企業の2024年度の国内設備投資計画額は前年度比21%増。3年連続で前年度を上回りました。ただ、大幅下落で経営者のマインドが悪化して『やめよう』ってなることも心配です」

【財ザク!】「貯蓄から投資へ」と提言する政府。その投資で少しでも財産アップを達成するために「うまちゃん」が有益な情報をザクザクとお届けします。

■馬渕磨理子(まぶち・まりこ) 経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。イー・ギャランティ社外取締役。愛称・うまちゃん。1984年生まれ。滋賀県出身。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修士課程修了。大学時代はミス同志社。『LiveNewsα』(フジテレビ系)など出演番組多数。新刊『収入10倍アップ超速仕事術』(PHP研究所)=写真=が話題。

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