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ニュース裏表 安積明子 混迷する日本政治、野党第一党の立民、いっそ爽やかに分裂「野党再編」仕掛ける決断を…「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月31日 6時30分

自民党総裁選と立憲民主党代表選が9月に予定されている。注目度が高いのは、事実上、次期首相を決める総裁選だ。だから、埋没しないように、立憲民主党は自民党よりも先に行いたいらしい。

その代表選をめぐって、立憲民主党内が大きく動いている。続投意欲を見せる泉健太代表は22日夜、国民民主党の玉木雄一郎代表や、連合の芳野友子会長と会談した。

もとは1つの政党だった両党だが、今は原発再稼働や憲法改正で意見が分かれる。ただ、旧国民民主党に所属していた泉代表は、これらの課題に柔軟な態度を示す。

泉氏は翌23日、日本維新の会の馬場伸幸代表とも会談した。泉氏側が呼びかけた連携に馬場氏は応じなかったというが、立憲民主党に対して強硬な姿勢を貫いてきた維新が話し合いに応じた意味は小さくない。

25日には国会内で、社民党の福島瑞穂党首との会談が実現した。泉氏は「非自民・非共産」の枠組みを目指したいようだ。

一方、強力な「反泉」で動いているのが立憲民主党の重鎮、小沢一郎衆院議員だ。「次期衆院選は政権交代の最後のチャンス」と主張する小沢氏は、共産党との候補者調整を含む〝野党共闘〟を目指す。

野田佳彦元首相や枝野幸男前代表とも連携するなど、「世代交代反対派」ともいえそうな小沢氏は25日、国会内で赤松広隆前衆院副議長と会談した。赤松氏は2021年の衆院選で政界引退したが、立憲民主党のリベラル集団「サンクチュアリ」創設者で、党内での影響力は衰えていない。

そのサンクチュアリメンバーである枝野氏は、出馬に意欲を見せる。だが、党内にはこんな批判の声がある。

「21年衆院選で、枝野代表率いる立憲民主党は13議席を減らした。責任をとって辞任はしたが、あと一度くらい衆院選が行われるまでは代表選出馬を見送るべきではないか」

それぞれの思惑がうごめく立憲民主党内だが、いっそ爽やかに分裂して「野党再編」を仕掛けるべきではないか。

立憲民主党の分裂で野党の構図が大きく改編されるなら、決定的な候補者が不在とされる自民党総裁選への注目がしぼむ可能性もある。

そもそも、20年に現在の立憲民主党が結成された目的は衆院選対策で、政策本位で結集した結果ではない。

「山川の末に流るる橡殻(とちから)も、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」

平安時代中期、仏教者として念仏を説いて回り、橋や寺院建設など社会事業にも勤しんだ空也(くうや)上人が読んだとされる歌だ。政治を変えるなら、まず覚悟を示すことこそが必要ではないか。 (政治ジャーナリスト、安積明子)

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