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カワノアユミの盛り場より愛を込めて 沖縄・那覇のソープ街を直撃、個人売春の価格破壊 未成年者がマッチングアプリで参入、求められる厳格で徹底した取り締まり

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月21日 6時30分

那覇市の中心部、国際通りの夜(写真と本文は関係ありません。一部画像処理をしています)(夕刊フジ)

沖縄県内で唯一、合法的な風俗営業が許可されている那覇市・辻地区が苦境にあえいでいる。いまも約30軒のソープランドが軒を連ねているが、先週は、沖縄では風俗営業禁止区域でも増えている違法メンズエステの存在に押されている現状をお伝えした。

ただ、地元関係者が「近年はもうからない」と嘆く理由はそれだけではない。

「いまは出会い系やマッチングアプリの発展で、未成年者でも簡単に体を売れるようになっているんです」

そう話すのは、かつて辻で働いていた経験のある女性だ。

「沖縄の性産業はいま、若い子が誰でも参入できる状態になっています。そのため、価格が崩壊していて、挿入なしのサービスで3000円、挿入ありでも5000円程度という、これまででは考えられなかった売値が出てきているんです。買う人も若年化していて、20代の男性が多いです」

沖縄ではかねてより未成年者の売春行為が問題となっていたが、その形態も変化してきたという。一昔前の主流は「援デリ」と呼ばれる店舗を持たない違法風俗業で、料金は本番なし5000円、本番あり1万円が相場だった。そして、未成年者を束ねる大人がマージンを得る仕組みが一般的であったが、現在ではアプリや出会い系サイトを介して直接的な客の確保が可能となり、料金相場も崩れつつあるのだ。

辻地区にある特殊浴場の需要が徐々に下がり始めたのもそのためだ。先の女性の証言によれば、このような状況を加速させた一因はコロナ禍にあるという。

「コロナ前までは、辻の特殊浴場も安定して稼げていました。女の子の1日の売り上げも平均で30万~40万円ほどありました。約10万円はキャッチや紹介所への手数料として差し引かれてはいましたが。かつて沖縄の風俗エリアといえば、真栄原社交街とコザ吉原の青線が中心でしたが、2011年の県警と地元住民による浄化活動で壊滅しました。その後、20年にコロナ禍が始まるまでが辻にとっての最盛期だったように思われます。それ以降の営業自粛などによる打撃は状況を大きく変えてしまいました」

未成年の売春や違法なメンズエステの増加といったさまざまな要因が、辻の客足減少に大きな影響を及ぼしているのだ。

こうした現象は沖縄だけに限らず全国的に広がっており、許可を持つ合法の性サービス店が、個人売春や違法営業により顧客を奪われて、経営状況は追い込まれている。このために、より厳格で徹底した取り締まりが求められているのだ。

■カワノアユミ 20代を歌舞伎町と海外の夜遊びに費やした元キャバ嬢ライター。現在は、国内外の夜の街の変遷や日本人の海外移住などを取材。著書に、アジア5カ国の日本人キャバクラで9カ月間潜入就職した『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)。

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