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天野秀夫 中小型厳選株 「スペースマーケット」一発高の期待 貸しスペースはカラオケ、ヘアサロンにも拡大 株式上場が見込まれる「東京メトロ」関連株

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月11日 15時30分

米国では現地11日に6月の消費者物価指数(CPI)、12日に6月の生産者物価指数(PPI)と年内利下げを占う重要な経済指標が発表されます。東京市場は週末12日にオプションSQ(特別清算指数)で3連休を控えます。企業決算は米国で来週から、日本では再来週から本格化し、企業業績に関心がシフトします。

日経平均と東証株価指数(TOPIX)は史上最高値をそれぞれ更新し、東証プライム市場では金融、商社、総合重機、百貨店など消費・インバウンド関連株の循環物色の流れが形成されています。ただ、日経平均が一段高に向かうには企業決算の裏付けが必要となりそうで、3月期企業の第1四半期(4~6月)決算発表が本格化する前のここから2週間は、やや手掛かり難の展開となることが予想されます。

循環物色の流れの中に、小型成長株であるグロース銘柄群が参加してくる期待は膨らんでいます。利益水準は低いものの、今2024年12月期に変化率を伴った好業績を見込む東証グロースの「スペースマーケット」(4487)が注目できます。

スペースマーケットは空きスペースを15分間隔の時間で貸し借りする専用サイトを運営する企業で、そのスペースは会議室、住宅、撮影スタジオ、映画館、ビルの屋上などに広がり、掲載されるスペース数は今年5月で3万2000件を突破しています。6月には第一興商が展開するカラオケボックス「ビッグエコー」やヘアサロン「EARTH」を全国展開するアースホールディングスが同社のサイト掲載開始を発表しています。

また、スペースの企画開発、運営代行も手掛け物件掲載は47都道府県を網羅して、新規サービスの公共施設管理サービスも拡大中で、地方自治体が同社のシステムを採用し始めていることも特徴。一方、借り手としては会議やテレワークなどのビジネス向けのほか、パーティー、撮影、フィットネスやダンス練習、ボードゲーム会場、推し活などに利用が広がっています。

今24年12月期会社側の連結業績予想は売上高18億600万円(前期比15・5%増)、営業利益1億7000万円(同67・2%増)、経常利益1億6800万円(同48・6%増)で、当期利益は1億3400万円と3期ぶりの黒字転換を見込みます。

東京メトロ関連株

そして、早ければ今夏の株式上場が見込まれる「東京メトロ」(正式名・東京地下鉄)が2019年4月にスタートアップ企業向けでは初めて同社に直接出資を行い、資本業務提携の関係にあります。東京メトロの高架下などに「時間貸し」のシェアリングスペースが設置されています。政府保有株の放出案件として注目される「東京メトロ」の新規上場が発表されれば、有力な関連株として話題となる可能性が十分にあります。

成長投資の段階にあるスペースマーケットはまだ無配ですが、上昇中の5日移動平均線を下支えとする株価水準は300円台そこそこの低位にあります。「東京メトロ」関連として一発高の魅力が膨らんでいます。

■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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