ぴいぷる 画家・吉野祥江 「悪」を食べちゃう華ヤギのエネルギーを感じてほしい 夫・ミッキー吉野のゴダイゴに影響され
zakzak by夕刊フジ / 2025年1月15日 6時30分
アメリカでは壮大なエネルギーをもらった。常識にとらわれないダイナミズムな作品が求められていて、自由があった。
「とにかく感じるのは作家のエネルギー。ダイナミックなものが好きなんです。オブジェとかも日本よりわかってもらえます。最近の絵画は現代アート寄りになっているので、アクリルとか新しい素材が多いのですが、私は自分の手で油絵を描きます。それがかえって新鮮にも映るみたいですね。油絵のクラシカルな伝統を守りつつ、独創的なものを描く。そこに言いたいことが伝わるようにメッセージを乗せるんです」
アメリカで賞を3つもらったので今年は欧州、ロンドンの名門Saatchi ギャラリーで展示予定だ。その前に貴重な日本での展覧会となるのが『吉野祥江展』。
「会場に来て、ぜひともアメリカでもらってきたものすごいエネルギーを感じてもらいたい。たとえ作品が好きでなくても、エネルギーを感じて元気になってほしいんです。人が集まることには理由があって、そこにエネルギーがあるからなんです。世界は本当にすごいスケール感で、お金も場所も規模が違う。それだけ作家のエネルギーやパッションをみんなが見たがっているんです」
世界がどんどんと近づいてきている。
「個人での限界も見えてきたので、チームで戦略を練り直して挑みたいです。賞をもらって評価をされたさらにその上を行きたい。顧客を持っている方たちや、オークションに作品がかかっている方たちは、今の私とはまったく違う状況のすごい世界にいます。そこに入っていきたいですね」
夢を支えてくれるヤギたちとなら、かなえられはずだ。
■吉野祥江(よしの・さちえ) 1971年1月18日生まれ、53歳、東京都出身。2003年に韓国・引益大学絵画科に入学し、05年に成績優秀奨学生として仏パリ国立美術学校に交換留学。07年に引益大を卒業し帰国。同年3月のゴダイゴ『新創世紀』コンサートに作品を提供し、10月にキーボードのミッキー吉野と結婚。08年に麻布十番で初個展。15年にモダンアート展優秀賞受賞。19年『LA Art Show』、23年『ArtExpo New York』、『Red Dot Miami』、24年『ArtExpo New York』、『Art San Diego』に出展。日本美術家連盟会員。
ペン・秋谷哲 カメラ・中村光江
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