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これぞマツケン時代劇だ!! 圧倒的存在感!弁慶役で松平健の右に出る者はいない 奥手、苦悩、立ち往生…「不器用で人間味」あった松平弁慶

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月5日 6時30分

「義経」主要キャストの発表会に登壇した松平健(夕刊フジ)

松平健にとって、武蔵坊弁慶は当たり役のひとつ。あのガタイでぐるんぐるんと薙刀を振り回す迫力は、なかなか出せるものではない。

1997年、テレビ朝日ドラマ「弁慶」に主演。サブタイトルは「怪力無双の荒法師! 愛と夢を求め戦い続けた波乱の生涯」で、義経(西村和彦)と出会い、他の仲間との絆で変化していく弁慶の人間性にもスポットが当てられた。

再び弁慶を演じたのが2005年のNHK大河ドラマ「義経」。非業の最期をとげた父・義朝(加藤雅也)の記憶もなく育った遮那王(後の義経、滝沢秀明)が弁慶ら主従と出会い、平家打倒をめざす兄・頼朝(中井貴一)の下にはせ参じる。

斬新だったのはファンタジー的な演出だ。義経は深夜、鞍馬山の木立の中を駆け抜け、五条大橋で弁慶(松平)に遭遇。「刀をよこせ」と襲い掛かる弁慶の薙刀の上にひょいっと飛び乗り、ひらりと降りると弁慶のすねを一撃。さすがの弁慶も完敗する。他にも「名場面」はいろいろあり、第17回「弁慶の泣き所」では海に落ちた自分を助けてくれた千鳥(中島知子)の裸を偶然見て、ドキドキする奥手な弁慶が描かれた。第33回「弁慶走る」では、弁慶は平家との水上決戦のため、水軍の頭領(原田芳雄)に味方になるよう直談判する。松平vs原田。緊迫の交渉シーンとなった。また第47回「安宅の関」では、頼朝の勢力から逃れるため、山伏に変装したが、義経が偽山伏と怪しまれたため、弁慶が錫杖で激しく打ちのめし、なんとかごまかして、関を抜ける。主を守るため、涙を浮かべて打ち続ける弁慶の苦悩が大きな見せ場だ。

そして最終話。平泉で藤原泰衡(渡辺いっけい)の軍に攻められ、義経一党は壮絶な最期をとげる。弁慶は「この中には一兵たりとも入れぬ」と、義経のいる持仏堂を守り、無数の矢を受けながらも奮戦、立ち往生をする。その姿はまさに鬼神だ。

松平弁慶は、不器用で人間味があった。なお、17年後の大河「鎌倉殿の13人」では、平清盛を演じている。この清盛も頼朝に怒りをあらわにするなど、人間味たっぷり。平家側でも強い印象を残した。 (時代劇研究家・ペリー荻野)

■松平健(まつだいら・けん) 俳優、歌手。1953年11月28日、70歳。愛知県出身。勝新太郎の付き人を経験する傍ら、75年に勝主演の「座頭市物語」に出演。78年に「暴れん坊将軍」(テレビ朝日系)の主役徳川吉宗に抜擢される。2004年、「マツケンサンバⅡ」がヒットし、同年の「第55回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たす。

「弁慶 怪力無双の荒法師!」 テレビ朝日系で1997年1月4日に放送。

「義経」 NHKで2005年1月9日~12月11日に放送。全49回。

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