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凄腕アナリスト ザ・覆面 「住友電気工業」は一本釣り候補 PBR1倍割れなど株価指標に割安感大 電力設備投資拡大の恩恵を享受へ

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月11日 15時30分

8月上旬の急落から回復基調にあった日経平均だったが、再び波乱の展開となってきた。

17、18日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げはほぼ確実視されているものの、その下げ幅と年内の利下げ回数が次の焦点となっている。また、米国経済のソフトランディングに関心がシフトし、経済・労働指標の発表に一喜一憂する展開が続いている。

その米国経済の動向に左右される形で為替の円高が東京市場では懸念視されて、不安定な展開が続いている。日経平均は8月の暴落前水準を一時回復したものの、為替相場は8月初頭の1ドル=149円台までは戻っていないことがポイントだ。

目先は13日のメジャーSQ(特別清算指数)に向けて為替動向をにらんだ神経質な展開が続くことが予想される。そして今後は、円高傾向を念頭に内需関連株への物色シフトが期待される。

半導体工場の新設・増強やデータセンターの増加を背景に電力需要の高まりが想定される中、東京電力ホールディングスが2027年度までに送電網の増強に4700億円を投じ、大型変電所を新規に増設することが一部で報じられた。比較的電力料金の安い地方や再生エネルギー施設との相互活用などを踏まえて全国の高圧線・連系線の再構築も進展し、電力設備投資関連が相場テーマとして存在感を高めることにもなりそうだ。

電力設備投資関連には、電気工事▽電力鉄塔▽電線地中化の共同溝▽蓄電池―などがあるが、電線株は中心的存在。東証プライム上場で電線最大手の「住友電気工業」(5802)が一本釣り妙味を高めてきそうだ。

電線株ではフジクラやSWCC(旧・昭和電線電纜)が今年に入り急騰相場を演じているが、住友電気工業は年初来高値が6月の2721・5円で、時価は2300円台水準に位置している。

そして、PER(株価収益率)は12倍台、PBR(株価純資産倍率)は1倍を下回る0・7倍、年間配当72円計画からの配当利回りは3%超。これらの株価指標は同じく電線大手の古河電気工業よりも割安となっていることがポイントだ。

業績も好調で、8月1日発表の今25年3月期第1四半期(4―6月)連結決算は、前年同期比12・2%増収、2・8倍営業増益と好スタートを切り、同時に通期業績予想も売上高4兆6000億円(前期比4・5%増)、営業利益2500億円(同10・3%増)に増額修正されている。

電力ケーブルや電気自動車向け平角巻線の拡販や、前期に完全子会社化した日新電機の受変電設備などの需要好調、グループの住友電設における電気工事の増加、データセンター向け光デバイスの需要拡大などが寄与している。

日経平均採用銘柄で目先の需給波乱はありそうだが、相場的に出遅れた業界トップ銘柄でもあり、ここから水準訂正高が期待できる銘柄だ。

■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

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