「ポスト岸田」に40代ホープ待望論 小泉進次郎氏、小林鷹之氏「対トランプ」が命運か 識者「外交手腕は未知数」とも
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月21日 10時0分
政治評論家の有馬晴海氏は「自民党が苦しい時代を乗り越えてきた。初代経済安保相として優れた成果を上げ、党内外の評価は高い」と語る。
「ポスト岸田」には、外交手腕も求められる。
衝撃的な暗殺未遂事件を受けて、同盟国・米国では、トランプ氏がホワイトハウスに凱旋(がいせん)する可能性が高まっている。
トランプ氏は18日(日本時間19日)、ウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれた共和党大会最終日で演説し、「(中国によって)台湾や朝鮮(半島)、フィリピン、アジア全域に紛争の恐怖が広がっている」といいながら、「いわゆる同盟国にも長年、つけ込まれてきた」とも強調し、「米国第一」の姿勢を誇示した。
トランプ氏の盟友、安倍晋三元首相はもういない。進次郎、小林両氏の国外経験だが、進次郎氏はコロンビア大大学院を修了し、戦略国際問題研究所で非常勤研究員を務めた。小林氏も官僚当時、ハーバード大ケネディ行政大学院を修了し、在米大使館員を経験した。
ただ、鈴木、有馬両氏は「2人の外交手腕は未知数」と口をそろえる。
鈴木氏は「トランプ氏が米大統領に返り咲けば、安全保障や経済面で協力や譲歩を求められるかもしれない。さらに、北朝鮮、中国、ロシアといった日本周辺を取り囲む国々と、どう対峙(たいじ)するのか。総裁候補で、外交面で決定的に抜きんでた候補はいないのではないか。両氏とも要職レベルなどでの外交実績は乏しい」と語る。
不安が募るが、やや違う見方もある。
有馬氏は「外交に際立って長けた人材は、自民党全体を見渡してもいない。小選挙区制のもと、内政や選挙に集中する議員が増え、いわゆる『外交族』のような専門的な族議員は絶滅状態だ。ただ、議員個人が培った人脈が生きることもある。トランプ氏が最初に大統領になったとき、安倍氏は周辺の人脈を生かして、世界各国の首脳の中でいち早く接触を果たし、信頼関係を築いた。日本の首相には、即戦力として外交ができる素地が求められる。両氏も多種多様な国外の人脈があるはずで、そうしたつながりを生かせるかもしれない」と語った。
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