ぴいぷる 七代目円楽襲名・三遊亭王楽「挑戦して突き抜けていきたい」師匠・五代目の〝技〟兄弟子・六代目の〝粋〟に七代目が新しい〝色〟で挑む
zakzak by夕刊フジ / 2025年1月22日 6時30分
五代目は当時68歳。きっと孫のようにかわいかったのだろう。
「入門してまだ間もない頃、『努力を続けられる人。それが天才だ』という言葉をいただいたことも思い出します。他界されたときは心の柱を失った気持ちでした。豪快な師匠の魂が好きです」
六代目がこの世界で一番怖い方でした。初めてのアドバイスは震えるほどうれしかった
六代目からは前座時代に「落語なんぞはどうでもいいから気を遣え」と作法を教わった。
「お茶の出し方から着物のたたみ方まで一挙手一投足すべて直してくださった。この世界で一番怖い方でした」
叱られまくったが期待もされていた。
「二つ目に昇進したての頃ですかね。落語に対して初めてアドバイスをいただいたときは震えるほどうれしかったです。真打ちになってからも耳の痛いことを言っていただき、晩年まで僕の落語を見ていただいた。ダメ出しや小言が今ではズシンと心にしみています」
円楽は代々「笑点」(日本テレビ系)に出演しているが…。
「レギュラーで(好楽と)親子共演という野望はありませんし、こればかりはご縁ですから」
伸びやかな感性、現代的な語り口が持ち味で、持ちネタは200を超える。どんな七代目になっていくのか。
「新しく色を付けていくのは自分自身。メディアにはどんどん出ていきたいですし、役者もやってみたい。NHK大河ドラマに出たら、何か落語に反映されるんじゃないかな。いろいろなことに挑戦して突き抜けていきたいですね」
名跡のバトンが受け継がれる。
■三遊亭王楽(さんゆうてい・おうらく) 落語家。1977年11月7日生まれ、47歳。東京都出身。駒澤大学文学部英米文学科卒業後、2001年、五代目三遊亭圓楽に入門。前座名「王楽」として27番目かつ最後の弟子に。04年、二つ目昇進。08年に「NHK新人演芸大賞落語部門」で大賞を受賞。09年、真打ち昇進。25年2月、七代目三遊亭円楽を襲名する。父の三遊亭好楽は兄弟子。
2月26日~襲名披露興行
豪華ゲストが花を添える襲名披露興行は2月26日~3月2日(1日は2公演)、東京・有楽町よみうりホール。問い合わせは夢空間(0570・06・6600)。
その後、神奈川・相模女子大学グリーンホール(3月16日)、大阪・サンケイホールブリーゼ(6月15日)など15都市で全国ツアーを7月まで行う。
(ペン・高山和久/カメラ・寺河内美奈)
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