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うまちゃんの財ザク! やっぱり王道株は戻りが早い 三菱重工業など防衛、半導体に絡む銘柄も上値指向 ただ、金融は強いものの日銀の動きによって上値も替わります

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月23日 11時0分

経済アナリストの馬渕磨理子さん(夕刊フジ)

9月に決定する自民党の新総裁には、景気を浮揚させる政策を続けてほしいですね。ただ、日銀が追加利上げをするという雰囲気もありますが、「日本の経済、いいですよ」というような経済データだけでなく、悪いデータもしっかり見て意思決定してほしいところです。

GDPギャップ(需給ギャップ)は需要よりも供給が多くて、マイナスが続いています。先週発表された2024年4~6月期のGDPは、実質で前期比0・8%増、年率換算で3・1%増でした。個人消費は前期比1%増と5期ぶりのプラスになり、回復したといわれます。ただ、これ、インバウンドを除いた数字になると、どうなのか不明です。

所得から税金と社会保障を引いた実質可処分所得も減少してきているので、ここを増やす政策をしてほしいと思っています。

米国では小売統計が市場の予想を上回る内容で個人消費の堅調さが示され、市場では連邦準備制度理事会(FRB)が次回9月の金融政策会合で利下げすることが確実視されていて、焦点は利下げ幅となっています。

23日のジャクソンホール会合、要注目

しかし、思ったよりタカ派的内容になってくると、相場は波乱になります。一応、悪いシナリオも想定しておきましょう。その意味で、23日にカンザスシティ連銀主催のシンポジウム(ジャクソンホール会合)で講演するFRBパウエル議長の発言は注目です。

8月は24年4~6月期決算の発表が続きました。SMBC日興証券によると、8日までに決算を発表した上場企業1042社(全体の73・3%)の純利益の合計は前年同期比7・4%増の12兆9840億円でした。

私は8%増益の着地になりそうだと言ってきたので、あまりブレなかったと思います。円安を追い風に輸出企業が好調で、4~6月期として過去最高水準となりそうです。

個別では、やっぱり王道株は下がったところで戻りが早いですね。三菱重工業などの防衛、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、レーザーテックなど半導体に絡む銘柄も上値指向。電線大手のフジクラも強いです。ただ、金融は強いものの、日銀の動きによって上値も替わります。メガバンクは長期投資ですよ。

前回(15日)のこのコーナーで、循環物色先として精密機器を挙げました。島津製作所などのほかにも、医療用器具製造の朝日インテックは増収増益だったのに加え、増配も発表しました。

■おまけのひと言

「あの株価暴落の8月5日以降の1週間、日本株への投資額は週間ベースで今年最大だったそうです。皆さん、冷静でした。『気絶投資法』は株価回復まで株を買ったことを忘れてしまうもの。NISAのような商品はほっといたらいいんです」

【財ザク!】「貯蓄から投資へ」と提言する政府。その投資で少しでも財産アップを達成するために「うまちゃん」が有益な情報をザクザクとお届けします。

■馬渕磨理子(まぶち・まりこ) 経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。イー・ギャランティ社外取締役。愛称・うまちゃん。1984年生まれ。滋賀県出身。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修士課程修了。大学時代はミス同志社。『LiveNewsα』(フジテレビ系)など出演番組多数。新刊『収入10倍アップ超速仕事術』(PHP研究所)が話題。

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