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「尹錫悦、退陣!」韓国左派デモに〝北朝鮮の影〟と若者のお祭り感覚、現地リポート 演説に北側のみ使う単語、SNSウケ狙う投稿

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月14日 15時30分

露天では「退陣」「拘束」のシールを貼り付けたネコ耳のカチューシャが売られていた(ともに金正太郎氏撮影)(夕刊フジ)

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する内乱容疑の拘束令状の再執行を模索する高官犯罪捜査庁は13日、大統領警護庁の職員が執行に抵抗すれば特殊公務執行妨害罪に問われると警告する文書を同庁へ送ったと明らかにした。韓国が混乱するなか、ソウル市内では、尹氏について「拘束反対」を訴える保守派(大統領支持派)と、「監獄行き」を求める左派(反対派)が、それぞれ大規模な集会やデモを開いている。朝鮮半島ウオッチャーの金正太郎氏が現地取材し、民衆の間で起きる異変を捉えた。

尹氏が昨年12月3日夜、「非常戒厳」を宣言して以降、国会議事堂のある汝矣島(ヨイド)や、大統領公邸のある漢南洞(ハンナムドン)、中心部の光化門(クァンファムン)広場では、保守派と左派が盛んにデモを繰り広げている。

こうしたなか、ある脱北者支援団体の幹部から「左派に不自然な動きがある」「デモ隊の背後に、北朝鮮の気配がある」との情報が寄せられた。

「非常戒厳」が出された直後、汝矣島であった左派集会で演説した女性芸能人が「お前たちが選んだのは無理死だ」と発言したという。韓国では「無理死」という単語は使われない、いわゆる「北朝鮮語」で、北側関係者が書いた演説文を芸能人がそのまま読んだため、「尻尾が見えた」(脱北者支援団体幹部)可能性があるというのだ。

左派団体がネットで公開した演説動画の字幕も「北朝鮮フォント」だったという。数年前にも左翼団体デモ隊の掲げるタオルに、このフォントで政治スローガンが掲げられた経緯があり、「韓国の情報機関、国家情報院が左派デモ隊に目をこらしている」(同)という。

筆者は、各種労組や市民団体から1万人以上が動員された左派デモを取材した。韓国歌手のダンスミュージックを替え歌にして、「尹錫悦、退陣!」と叫んでいた。無料で配布される紙製のプラカードやあちこちに掲示された横断幕には、北朝鮮の雰囲気は感じられなかった。

一方、「高くて食べられない! 平壌冷麺 価格低下 推進委員会」「クレジットカード発行が難しい人たちの集団」といった意味不明の団結旗を持った若者も多数参加していた。SNSでのウケ狙いのようだ。

左派団体とは縁遠い10代後半から20代前半の女子も目立ち、デモ隊の近くに陣取る露天には「退陣」「拘束」のシールを貼り付けたネコ耳のカチューシャが売られて、お祭り感覚だ。

左派デモを先導するリーダーらは、尹氏の「非常戒厳」への批判や速やかな退陣、捜査当局による拘束を甲高いアジテーションで叫んでいた。ただ、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が展開する「反日」「屈辱外交」には言及がない。

1980年代からソウルで暮らす在留邦人の男性は「ソウルは日本の居酒屋だらけで、韓国人の旅行先も日本ばかり。もう、『反日』は支持率上昇につながらないだろう」と分析する。

果たして、安心していいのか。

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