兜町地獄耳 年末高「掉尾の一振」より「辰巳天井」の新年相場 前回の巳年はアベノミクス本格スタートの年 負け分は倍返し?
zakzak by夕刊フジ / 2024年12月18日 11時0分
証券ライター 今年も残すところあとわずかとなった。年初は3万3000円台だった日経平均株価が、足元では4万円台を目指している。これだけ見れば株高の年だったわけだけど、今年の成績はどうだった?
専業トレーダー 日経平均が4万2426円の史上最高値をつけた7月がピークだったよ。そこから地獄の日々が始まった。8月5日には、日経平均が4451円安という史上最大の下げ幅を記録して「ジ・エンド」だ。わずか数週間で年前半どころか2年分の勝ちを溶かしてしまった。
ライター そういう個人投資家は多いみたいだな。先週は、ザラ場で一時4万円台を回復したけど、少しは取り戻したんじゃないか?
トレーダー ほんの少しだけだね。上がっているのは相変わらず主力株ばかりで、われわれの稼ぎの種となっていた材料株が動かない。これじゃ、もうからないよ。年内はおとなしくしているよ。
ライター 年末高の「掉尾(とうび)の一振」には期待しないのか?
トレーダー 今年は正月のモチ代稼ぎでトレードすると、痛い目に合いそうな気がする。特に、今週は日米の金融政策が控えているから、やるとしても来週以降かな。年末相場はそこそこにして、新年相場に期待だ。トランプ政権もスタートするし、ご祝儀的な相場になるんじゃないかな。
ライター 来年は巳(み)年か。相場格言では「辰巳天井」だから、高値に期待したいところだ。ちなみに、前回の巳年は2013年で、アベノミクスが本格的にスタートした年だ。
トレーダー そういえば、昔はこの季節になると「春日大社のお告げ」という怪文書が兜町で話題になっていたね。
ライター 懐かしいなあ。どこからともなく市場関係者のところにFAXで送りつけられていたよ。それをいち早く手に入れてマネー雑誌に掲載していた。当たるかどうかは微妙だったが、それが兜町の年末の風物詩になっていた。
トレーダー 「お告げ」の作者は、確か新日本証券(現みずほ証券)の株式部長だったな。正体が判明してから、なんとなく興味がなくなってしまったのを覚えているよ。
トレーダー そういえば、前回の巳年の流行語大賞を調べてみたんだ。「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」の4つが選ばれていた。
ライター 株式市場にも当てはまりそうな言葉ばかりだな(笑)。
トレーダー だろ。特に「今でしょ!」と「倍返し」は株式市場にピッタリだ。今年の負け分を「倍返し」で取り返したいところだ。
ライター 「じぇじぇじぇ」とならないといいけどな(笑)。
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