ニュース裏表 安積明子 信念貫く候補、揺らぐ候補…早くも「動いた」自民党総裁選 討論会で浮かび上がる力量と個性 過去にない長期戦は正念場へ
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月18日 6時30分
自民党総裁選(27日投開票)が盛り上がっている。過去最多9人が立候補したことで、討論会の「持ち時間」が減り、充実した議論ができるのか懸念されたが、それぞれの力量や個性が浮かび上がり、興味深い。
例えば、小泉進次郎元環境相は当初、43歳の若さと知名度、父・純一郎元首相の存在感なども合わせて最有力候補と思われていたが、討論会を重ねるにつれて失速気味だ。
日本プレスセンター(東京・内幸町)で14日に行われた、日本記者クラブ主催の討論会を例に挙げる。
上川陽子外相「来年、カナダで開かれるG7(先進7カ国)サミットで、どんなメッセージを世界に発信するのか」
小泉氏「カナダのトルドー首相は43歳で就任した。43歳で総理就任というトップ同士で新たな未来を切り開き、連携を深めるG7サミットにしたい」
具体的な外交戦略はほぼ〝ゼロ回答〟だった。小泉氏のこうした傾向を感じ取ってか、世論の人気も下降気味だ。
日経新聞とテレビ東京の世論調査(13~15日実施)で、「次の総裁にふさわしい人」を聞いたところ、自民党支持層に限ると、石破茂元幹事長が前回比11ポイント増の25%で1位になった。一方、前回トップだった小泉氏は同11ポイント減の21%で3位となり、高市早苗経済安保相が同7ポイント増の22%で2位につけた。
高市氏は12日の「出陣式」に、前回総裁選の投票日で身に着けた冬物のジャケットを着て現れ、次のように決意を語った。
「あの時、私は『もう一回やったる!』とつぶやいたそうですが、今度は勝ちに行く。そういう思いでこの冬服を着てきた」
こうしたなか、もう一人、存在感を低下させているのが、河野太郎デジタル相だ。日経・テレビ東京の調査で、自民党支持層では同5ポイント減の4%で5位に沈み込んでいた。
2021年の前回総裁選で、河野氏は169票と、岸田文雄首相(110票)を上回る党員票を獲得して、決選投票に進んだ。ただ、議員票は86票で、岸田首相(146票)や高市氏(114票)に及ばなかった。
河野氏には〝ぐらつき〟も目立つ。筋金入りの「脱原発派」「原発ゼロ派」として知られたが、前回総裁選では「当面の原発再稼働」を容認し、今回は「原発の建て替え」や「原子力潜水艦の議論」まで提唱している。
河野氏が描いていたであろう、天下獲り戦略が難しくなってきた可能性がある。
ともあれ、総裁選はまだ前半だ。派閥裏金事件などで国民の深刻な政治不信を招いた自民党は、果たして生まれ変わることができるのか。これからの展開に要注目だ。 (政治ジャーナリスト・安積明子)
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