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わが社の「健康経営」 JTB(3)女性特有の悩みを先進的な技術で解決する「フェムテック」で社員の意識向上に成果 「ルナルナ オフィス」導入

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月22日 15時30分

社員参加型のイベントで関心を高めている(夕刊フジ)

女性の管理職が少しずつ増えるなど、社会での女性の活躍が当たり前になりつつある中、女性特有の健康課題に対する環境整備は企業にとって不可欠だ。JTBは、フェムテック(女性特有の悩みを先進的な技術で解決すること)のサービス導入、著名人のセミナー開催などで社員の意識向上に成果を上げている。

【オンライン診療で薬の処方も】

女性には、月経や妊娠・出産、更年期障害など、ライフステージや年齢を重ねることに伴う体調の変化がある。

「2024年に働く女性の健康課題改善をサポートするフェムテックサービス『ルナルナ オフィス』を導入しました。JTBグループは、女性特有の健康課題に対するヘルスリテラシーを向上し、制度利用の拡大や定着を通じて女性社員やその周りの社員がイキイキと働くことができる職場環境づくりを支援しています」と、同社人事企画チーム人事企画担当マネジャーの小谷正樹氏。

その施策の1つとして、「ルナルナ オフィス」の月経プログラム、更年期プログラム、妊活相談プログラムを導入したという。女性のカラダやココロに関する理解や知識を深める産婦人科医師監修のセミナー動画は、男女問わず全社員向けに提供。また、産婦人科に特化したオンライン診療サービス『ルナルナ オンライン診療』を活用し、医師へのオンライン相談を実施している。妊活相談プログラムは、男性社員も利用可能だ。

【子宮がん経験者の女優によるセミナー】

働き盛りの世代が発症しやすい女性特有の病気には、乳がんや子宮がんがある。同社では、以前から女性社員向けの乳がん検診と子宮がん検診の受診勧奨、受診費用の補助を行っている。それでも、特に若い世代は「自分もがんになる」というイメージを持ちにくいという。忙しいこともあって受診率が上がりにくいのは、多くの企業で共通した課題である。

「JTBグループが毎年12月に開催している全社員参加型イベント『JTB DEIB Week』で、24年は、2度の子宮がんを経験された女優に登壇いただきセミナーを開催しました。30代で子宮頸がんと子宮体がんを経験されたお話は、同世代の社員の心に響いたようでかなり好評でした」(小谷氏)

セミナーには多くの男性社員も参加していたという。社内制度には、月経や月経前症候群(PMS)、更年期症状による女性の体調不良に伴う有給休暇の取得もある。しかし、男性社員の理解がないと制度の利用がなかなか進まない。

「互いの理解がないと、女性社員は申し出にくく、男性社員もどう対応してよいのかわからないことがあります。プログラムを通じて、男女問わず多くの社員が女性の健康課題を知ってもらうことで、お互いを知り、お互いを尊重する風土を築くことができます。全ての社員がイキイキと働くことができる職場環境づくりにつなげる取り組みが重要だと思っています」。小谷氏はそう語る。 (取材・安達純子)

■株式会社JTB 旅行業を基盤に交流創造事業を展開。グループ社員数1万8663人(2023年3月31日現在)。1912年創立。経済産業省等の「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定。

【健康経営とは】従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践すること。従業員の健康が生産性や企業価値の向上につながり、就活や転職先企業の指標にも。

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