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わが社の「健康経営」 ニチレイ(1)体験型健康支援プログラム「ニチレイ健康塾」が成果 体感して実感することが生活習慣病を退ける食生活改善のコツ

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月14日 11時0分

セミナーで実感する健康が広がっている(夕刊フジ)

国内で急性心筋梗塞や脳梗塞で亡くなる人は年間9万1000人以上(厚労省2022年「人口動態統計」)。その引き金となる動脈硬化は、生活習慣病が原因といえる。よほど悪くならないと生活習慣病は無症状のことが多く、定期健康診断の異常値を放置してしまいがちだ。そんな従業員の意識を変えるため、体験型健康支援プログラム「ニチレイ健康塾」が成果を上げている。

【クイズや講義、実食で体感する】

同社が健康管理の改革を強化したのは9年前にさかのぼる。

「当時、約300の事業所の健康管理はバラバラの状態でした。人事総務部に健康推進グループを作り、定期健康診断受診率100%を目指すなど、まずは徹底した健康管理に着手しました」と同社人財開発部ウェルビーイング経営推進室長の酒井麻路氏は話す。

ニチレイグループの健康経営をさらに推進するため、16年に「ニチレイグループ健康宣言」を発出。同時に、いろいろな角度から健康にアプローチする「ニチレイ健康塾」を開始したという。

「血圧、血糖、脂質など、テーマを絞って月1回、お昼休みの1時間、保健師や理学療法士によるオンラインセミナーを実施しています。クイズや講義に加えて、テーマに沿った『きくばりごぜん』を食べるなど、盛りだくさんの内容です。クイズや講義で知識を深め、実際に食べて体感してもらうのです」と、同室アシスタントリーダーの園田愛望氏は説明。

「きくばりごぜん」とはニチレイフーズの商品で、カロリーや塩分、栄養バランスに配慮した冷凍おかずセットのことだ。

【体感することで健康意識を高める】

ニチレイグループの定期健康診断の受診率は18年から100%で当初、要精密検査・要治療の対象者が多かったという。

「仕事が忙しいと医療機関への受診を先延ばしされる人は、少なくありませんでした。その結果、実際に倒れた人もいます。そういったケースを減らしたい。面談やメール送信で、受診勧奨の徹底を行っています」と同室の保健師、白田真奈美氏は話す。

保健師の健康への後押しと、毎月の「ニチレイ健康塾」などの取り組みが、グループ内に徐々に浸透していく。さらに本社で定期健康診断と同時に行われた身体年齢測定では、自分の身体能力を知る絶好の機会となっているという。

「実年齢と身体年齢の差を知らせるだけでなく、セミナーでは 歩く姿勢のチェックや直し方を理学療法士や健康運動指導士に指導してもらっています。実際に見て知って学んでもらうようにしています」(園田さん)

体感して実感することが、生活習慣病を退ける食生活改善のコツ。その施策を「家族だけでなく、社外や地域社会にも広げていきたいと思っています」と酒井氏は意欲的だ。 (取材・安達純子)

=火曜日掲載

■株式会社ニチレイ 加工食品事業、低温物流事業、水産事業、畜産事業、バイオサイエンス事業、不動産事業。グループ従業員数1万6385人(2024年3月31日現在)。1945年設立。経済産業省などの「健康経営優良法人(ホワイト500)」に8年連続で認定。

【健康経営とは】従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践すること。従業員の健康が生産性や企業価値の向上につながり、就活や転職先企業の指標にも。

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