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歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡 山口百恵「明菜さんに歌ってほしい」 2006年公開映画の主題歌「いい日旅立ち」 谷村新司が書き下ろしたの名曲のカバー

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月12日 11時0分

充実した活動が続いた(夕刊フジ)

デビュー25周年迎えた2006年、中森明菜は4月から放送された日本テレビ系のドラマ「プリマダム」(主演は黒木瞳)に出演した。やはり日本テレビ系で放送された「ボーダー 事件心理捜査ファイル」(1999年1月~)に主演して以来、7年ぶりとなる連続ドラマだった。

同ドラマのエンディング曲は明菜の新曲「花よ踊れ」に決まり、46枚目のシングルとして発売(5月17日)された。さらに、その1カ月後の6月17日には3年ぶりとなるオリジナル・アルバム「DESTINATION」もリリースされ、広島から全国ツアー「The Last destination」もスタートした。

「この年の明菜は歌にドラマにコンサートにと精力的でした。しかもパチンコメーカーの大一商会から明菜をモチーフにしたパチンコ台『CR中森明菜・歌姫伝説』まで登場するなど、話題も絶えませんでした」(音楽関係者)

ツアーは8月8日の東京・有楽町の東京国際フォーラム(同公演の模様はDVD化)まで7都市を回ったが、明菜は「大ホールでのコンサートは最後にする」と決意していた。

「大きなホールのコンサートでは(自分の)歌を伝えきれない」

歌に対して完璧主義者だった明菜は、自らのステージにジレンマを抱えていたのかもしれない。

ある関係者は「2005年の品川プリンスホテル・クラブeXでのライブの成功が最終的に明菜の背を押したのだと思う」という。

いずれにしても、明菜にとっては「有終の美で締めくくるコンサート」にしたかったはずだ。「花よ踊れ」で幕を開けると「The Heat~musica fiesta~」「月華」「落花流水」など、前半は比較新しい曲を中心にまとめ、後半は「TATTOO」や「飾りじゃないのよ涙は」から「ミ・アモーレ【Meu amore…】」「少女A」などヒット曲で構成するなど「中森明菜の世界」を余すところなく描き切っていた。

ツアーを成功裏に終えた明菜が心機一転にスタートに選んだのが、谷村新司が書き下ろした山口百恵の名曲「いい日旅立ち」のカバーだった。

この年の10月7日公開の映画「旅の贈りもの/0:00発」の主題歌だった。シンガー・ソングライターの徳永英明が初主演だっただけに「明菜と徳永という当時、カバーアルバムで一世を風靡した組み合わせも大きな話題でした。しかも明菜が映画主題歌を歌うのは初めてのことでした。それにしても2人ともユニバーサルでは(明菜の育ての親として知られてきた)寺林晁さんがプロデュースしていたので納得でしたが、それにしても異例のコンビでの映画でした」(音楽関係者)。

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