1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

梅沢富美男のモノ申す 西田敏行さんのすごいところはアドリブ 私が藤田ニコルさんの結婚披露宴で〝父親がわり〟を務めさせていただいた経緯

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月30日 10時0分

西田敏行さんだけにはかなわない(夕刊フジ)

この前、にこるん(モデル、タレントの藤田ニコルさん)の結婚披露宴で〝父親がわり〟を務めさせていただきました。彼女とは以前テレビのバラエティー番組で、父娘として結婚式のシーンを演じたことがあるんです。そのとき彼女から「本当の結婚式でも父親役をやってくれる?」と聞かれ、「ああ、いいよ」と答えたんですが、それをずっと覚えていて、今回声をかけてくれたんですね。うれしかったなあ。慌ててモーニングを新調し、本番まで太らないように気をつけましたよ。舞台をやっている間より気をつけました。

披露宴の様子をすぐインスタグラムに投稿したら、1000万人以上の人が見に来てくださったんです。コメントの大半が、「こういう温かいニュースを見たかった」というもの。本当に幸せそうな顔をしているのが伝わったんでしょうね。10月に西田敏行さんが亡くなられたときもインスタグラムに思いを投稿しました。彼との出会いは、私がドラマデビューした「淋しいのはお前だけじゃない」(1982年放送)での共演がきっかけです。当時すでに大スターでそのドラマでも主演の西田さんが、大衆演劇上がりの私と初めから対等に接してくださったんです。思い出に残っているのが、「バミル」とか「ナメル」とか、私がテレビの専門用語に戸惑っていると、西田さんがスタッフ、キャスト全員を集めて「テレビ用語を使うのはやめましょう」って言ってくださったこと。本当にありがたかった。

彼の何がすごいって、アドリブだと私は思っています。それをデビュー作で何度も体感させていただいたことは今でも私の糧になっています。ところが最近はそういう西田さんのアドリブを嫌がる俳優もいると聞きます。そんな奴、ぶん殴ってやりたいですよ。西田さんはただ自分勝手にせりふを変えてるんじゃない。気持ちが一番伝わる言葉を探して発しているんだよって。

役者は常に自分が一番と思っていなければならないというのが私の持論です。人様に芸をお見せする商売なので、そうじゃないと失礼に当たる。でも西田さんだけにはかなわない。彼こそ300年に1人の役者だと私は思っています。

うれしいこと、悲しいこと、寂しいこと、いろんな思いに心が動かされる中、いつも自分を一旦落ち着かせてくれるのが一服のたばこです。しかし、吸える場所がどんどん減り、そういう大事な時間を過ごせる機会も減ってきました。ただ最近は、わずかに残る吸える場所で人に声をかけられることが増えたんです。それも「いつも見てます」ではなく「吸えるところがなくていやになっちゃいますね」と。「でも私はたばこをやめませんよ。やめたらストレスがたまってカラダ壊してしまう」なんて初対面の人と意気投合しています。

■梅沢富美男(うめざわ・とみお) 福島県生まれ。大衆演劇「梅沢劇団」第3代座長。1歳5カ月で初舞台を踏み、20代半ばで演じた女形が「下町の玉三郎」と話題に。1982年には小椋佳作詞作曲の『夢芝居』が大ヒット。テレビ番組のコメンテーターや俳人としても活躍している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください