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新・親も知らない今どき入試 「関関同立の実合格者数ランク」実合格者数、407人の須磨学園が首位 2位以下は優秀な人材養成に注力の公立校が奮闘

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月12日 15時30分

難関私立大の実合格者数ランクの3回目は、関西大、関西学院大、同志社大、立命館大の合計実合格者数を集計した、「関関同立の実合格者数ランク」を紹介しよう。実合格者数とは、同一人物が同じ大学にいくつ受かっても1人としてカウントしたものだ。

データは、総合型選抜や学校推薦型選抜など、全ての入試方式における現役合格者数を調査し、回答があった1598校について、大学の付属・系属校などを除いて集計した。高い合格実績があっても非公表や未回答の学校もある。

私立大は多様な入試方式があり学部・学科の併願が可能なので、1人で複数の合格を得ることができる。そこで、まずは1人がどのくらい合格しているのか、合格学部数の平均値である、実合格率(延べ合格者数÷実合格者数)を見ておこう。

首都圏の難関大グループのMARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)と比較すると、関関同立の実合格率は高め。MARCHで最も高い立教大の1・42を、関関同立で最も低い同志社大が1・44で上回っているのだ。他の大学は立命館大1・62、関西学院大1・67、関西大1・68。予備校関係者は言う。

「首都圏にはMARCHより難易度上位の早慶や上智大などがあるので受験生が分散する。一方、近畿圏には関関同立より上位の私大がないので、一大学あたりの併願数が多くなる」

首都圏の大学に比べて一般選抜の入試方式が多様なことも、一人当たりの合格学部が多くなる要因となっている。

関関同立の実合格者数ランクの1位は、私立中高一貫校の須磨学園。実合格者は407人で、その内、関西学院大が159人を占める。同校は難関国立大の合格者が伸びている学校でもある。2014年度と24年度を比較すると、東大が1人から10人、京大が8人から18人など、旧帝大に神戸大を加えた難関国立大の合格者数は78人から136人になっている。

2位以下は、各自治体が優秀な人材養成に力を入れている公立校が並んでいる。

2位の西宮(市立)はグローバル・サイエンス科、3位の嵯峨野は京都こすもす科といった、学区を定めず全県・府から優秀な生徒を募集する専門学科を持つ。4位の尼崎稲園は、公立校として初めて単位制を導入した学校だ。

3校ともに難関国立大の合格者が増えており、旧帝大プラス神戸大の合格者数は、西宮(市立)が44人から61人、嵯峨野が62人から88人、尼崎稲園が22人から55人となっている。

5位の四條畷は7位の大手前とともに、大阪府教委が難関大進学に力を入れる学校として指定する、10校のグローバルリーダーズハイスクール(GLHS)に入っている。ちなみに、GLHSの中でトップの北野や天王寺は、難関国立大志向が強く関関同立の受験者が少ないこともあり、前者が127位、後者が57位となっている。

■井沢秀(いざわ・しげる) 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。

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