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豊昇龍、横綱昇進強行突破の舞台裏 9日までに平幕に3連敗…「もう1場所」の意見が大勢占めるも 八角理事長は絶賛

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月27日 11時42分

鯛を手に笑顔の豊昇龍(中央)。右となりは立浪親方、左となりは女将さんの舞美さん。右端は父のスガラクチャさん、左端は母のナルマンダフさん =東京都墨田区(撮影・土谷創造)(夕刊フジ)

大相撲初場所 千秋楽=26日、東京・両国国技館

大関豊昇龍(25)=立浪=が12勝3敗で並んだ平幕の王鵬(25)=大嶽、金峰山(27)=木瀬=との優勝決定巴戦を制し、9場所ぶり2度目の優勝。場所後の横綱昇進を確実とした。日本相撲協会審判部の臨時会議では、先場所が優勝次点で今場所も平幕に3敗という内容から昇進反対の意見が多数を占めたが、32年ぶりとなる横綱不在の危機を避けたい上層部が〝強行突破〟。モンゴル人出身6人目となる新横綱に、100周年を迎えた協会の大看板が託される。 (塚沢健太郎)

2敗の金峰山が本割で王鵬に敗れ、豊昇龍が大関琴桜(27)=佐渡ケ嶽=に勝って優勝決定巴戦へ。番付の貫禄を示して金峰山、王鵬を連破し、逆転優勝を決めた豊昇龍は「このチャンスは絶対に逃さないと思った。先場所悔しい思いをして、今場所こそという気持ちをぶつけた」とうれし涙を流した。

横綱昇進の内規は「大関で直近2場所を連続優勝か、それに準ずる成績」。昇進を諮る審判部が昼に開いた会議の内容はすぐに広まり、ある親方は「優勝すれば横綱昇進と聞いている。審判委員の親方は反対したけど審判部長、副部長の3人が押し通したそうだ」と明かした。豊昇龍は昨年九州場所が13勝で優勝次点のため条件こそ満たしているが、今場所9日目までに平幕に3敗した心証が悪く、「もう1場所様子を見てもいいのでは?」という意見が大勢を占めたという。

打ち出し後、高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は反対意見の方が多かったことを認めつつ、「部長の責任で判断しました」。さらに、協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)が「最高の内容じゃないですか。ガッツポーズをしそうになって、しなかったのはよかった」と絶賛のうえ、「私も12勝の優勝(1987年春)と13勝(同夏の優勝次点)だった」と同じ成績で昇進した経緯を持ち出しては、もはや誰も反対などできまい。

あとは27日の横綱審議委員会で出席委員の3分の2以上が賛成すれば、29日の臨時理事会に推薦されて新横綱誕生が決まる。本紙既報通り、横審の山内昌之委員長は「3敗というのは微妙でありますが、優勝というのは重いと思います。ロンドン公演(10月)も控えていますし、華がある結果になってほしい」と後押し。この日観戦した池坊保子委員も「私は優勝したら横綱にしてほしいと思っておりました。明日をお楽しみにぃ~」と表明するなど、賛成派に軍配が上がりそうだ。

豊昇龍の叔父、元横綱朝青龍(44)もさっそく反応。自身のXに「横綱!?」と投稿も、なぜかすぐ削除した。昨年2月の大関昇進パーティーにも姿を見せず、近頃は疎遠になっているというが、甥っ子は約1年前から出番前に大銀杏を結う際に、黒地に黄色の文字で「朝青龍明徳」と書かれたタオルを肩にかけ士気を高めてきた。「心中、思うところはあるんだろうね」と立浪親方。朝青龍の昇進の際にも「まだ早い」「相撲の型がない」などと反対意見は強かったが、跳ね返して優勝25回の大横綱となった。豊昇龍も横綱不在の危機を救うにとどまらず、叔父の後に続きたい。

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