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ニュースの核心 トランプ大統領20日就任、もはや米国には頼れず…「自国最優先主義」世界への広がりは不可避 石破政権の対応は絶望的

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月5日 10時0分

トランプ第1次政権は2019年、日本に在日米軍駐留経費負担の4倍増を求めた。石破茂政権が要求を飲まなければ、関税引き上げどころか、相互防衛を念頭に、「日米同盟の見直し」さえ言い出しかねない。

これらの背景には「米国第1主義」がある。

これまで、米国は世界最強の軍事力と経済力を背景に、「自由」と「民主主義」「法の支配」を世界に広げ、守っていく役割を担ってきた。だが、トランプ氏は世界への関与を減らして、国の資源を国力再建に振り向ける方針を示している。

トランプ氏は「台湾有事」でも「米国第1」が判断基準

台湾も例外ではない。

中国が武力侵攻(台湾有事)に踏み切った場合、米国が台湾を守るために、中国と戦うのかどうか、トランプ氏は明言を避けている。ここでも「米国第1」を基準に判断するだろう。

トランプ氏が国防次官に指名したエルブリッジ・コルビー氏は昨年5月、台湾の英字紙に寄稿して「台湾は『いつでも米国が守ってくれる』と思っているようだが、台湾は米国の死活的利益ではない。米国は台湾なしでも生き残れる。われわれの指導者は米国の若者に、台湾が果たす以上の仕事を求めないだろう」と指摘した。

米軍が参戦しないなら、軍事力に勝る中国は圧倒的に有利になる。もちろん、事態は「日本有事」に直結する。

欧州では、とっくに「米国抜きで欧州をどう守るか」という議論が始まっている。極右と呼ばれる新興勢力の台頭も「自国の利益を最優先で考える」という国民の意識が強まっている証拠だ。

戦争の足音は、東アジアでも迫っている。

日本は国家と国民の利益を最優先に据えて、安全保障と経済活性化の戦略を大急ぎで再構築しなければならない。なかでも、米国と深く連携して国を守るためには、憲法改正が不可欠だ。

石破政権に、それができるか。残念ながら、はなはだ心もとない。

■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

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