久住昌之 するりベント酒 半分自作のアンガス牛弁当最高！ 白いご飯買って、お惣菜買って、半分自分で作って、合わせる…いいかもしれない

（夕刊フジ）

今回も締め切りになってしまって、あわててスーパーに弁当を買いに行った。

ところが、そこでばかり買うので、既にほとんどの弁当を買っている。

そうめんもやった、海苔弁もやった、ハンバーグもやった、ナポリタンもイカ墨パスタもやった。焼鮭も書いた。納豆巻きもやった。おいなりさんもやった。

あとはあんまり買いたくないものしか残ってない。自分はどうやら「エビチリ」というものを好きじゃないらしいことも今更わかった。

あ、そうだ、白いご飯を買って、なんか惣菜をのっけて自分で弁当を作ろう！

探したら「アンガス黒牛ジューシーカットステーキガーリック」というのの「小」があった。これはいいかも。３３８円。

白米の「小」もある。１２０円。でも宮城県特栽米ひとめぼれだ。おし。

そして家に帰ったら、ピーマンとミニトマトがあった。おし！

ピーマンを縦に切って、ミニトマトは２つに切って、フライパンにオリーブオイルを強いて、炒める。ハーブ塩で味付け。あっという間にできる。

これをご飯の上にのせる。

あえてご飯はチンしなかった。

というのはこのスーパーは朝ご飯を炊いているので、午前中はご飯が少し温かくておいしいのだ。というか、熱くない方が弁当っぽい。

で、白いご飯に、アンガス牛をのせる。切ってあるからいいぞ。そこに今炒めたピーマンを箸でのせる。その間にミニトマトを挟むように配置。お、いい感じ！色がいいじゃないか。おいしそうだ。気分が高揚してくる。揚げたスライスガーリックを散らす。おおお、ぐっとプロっぽい。

さあ、エビスビールを添えて完成だ。

食べよう。わざと割り箸で食べようか。

お、ピーマンパリパリでうまし！

追っかけてアンガス牛ひと切れ。

お、いい！ちょっと歯応えあって、ニンニク効いていて、塩加減もいい！

白いご飯を食べる。

わお、うまい！ご飯と肉とピーマン、とてもおいしいぞ。これは大正解。へんな売ってる弁当より、全然うまい。

トマトもいい。トマトは火を入れたほうがおいしい。しかもこの酸味、牛肉にもいい。いや牛肉うまし！

いや、モリモリいける。夏にはいい。ニンニクがいい。ご飯がうまい。

これからこれで行こうかな。白いご飯買って、お惣菜買って、半分自分で作って、合わせる。いいかもしれない。

一心不乱においしく食べた。

自分にごちそうさま！　（マンガ家、ミュージシャン・久住昌之）

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