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「しっかりしろ!」フジテレビ、10時間超会見で飛び交う怒号 守秘義務とプライバシー、取材陣いらだち「記者の行儀」に批判も

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月28日 11時30分

トラブルに関与した疑惑を報じられたフジ幹部のA氏についても質問が相次いだが、当該の会食への関与は一貫して否定した。しかし、港氏が女性へのヒアリングを行っていないにもかかわらず、「A氏と中居氏のヒアリングで関与していないと判断した」と語ったため、さらに記者席から怒声が上がった。守秘義務とプライバシーの壁に阻まれて、取材陣のいらだちも募った。

フジサンケイグループ代表でフジ・メディアHDの相談役である日枝久氏が会見に参加していないことや、その責任を問う質問も相次いだ。

しかし、取材する側もネットで批判にさらされた。持説を何分も語り続けて、司会から「そろそろ質問をお願いします」と注意される記者や、経営陣の回答を遮るように言葉を重ねる記者、同じ内容の質問をたびたび蒸し返す記者など、会見場はカオスな状態が続いた。ネットでも「記者の行儀が悪い」「質問のレベルが低い」といった批判が殺到した。

影山貴彦氏「経営陣が総退陣することが必須だ」

今後は先日、フジテレビに設置された第三者委員会での調査に焦点が移る。調査結果は3月末には出る予定だ。嘉納氏、港氏以外の役員の進退を問う声に対し、遠藤副会長が「新組織は暫定的なもの。第三者委員会が(3月末までに)調査後、それぞれの役員がそれぞれの責任を取る」と明言しており、さらに事態が動く可能性もある。

事前に質問はすべて受けるとしていたため、会見が終了したのは28日午前2時23分。日をまたぐことになり、実に10時間半に及ぶ長時間会見となった。フジテレビも最後まで中継を続けた。

28日付の一般紙朝刊は全紙が1面で大々的に展開。読売新聞は社説で「メディア不信招いた責任重い」、毎日新聞も「人権軽んじた背景解明を」と批判し、産経新聞も「信頼回復へ全力を尽くせ」と厳しく報じている。

元民放プロデューサーの影山貴彦同志社女子大教授(メディア論)は「冒頭、書面を持つ港さんの手が小刻みに震えていたことからも真剣さは伝わってきたが、今回の会見で世論を納得させることは残念ながらできなかったといえる。まったく意味がなかったとは言わないが、及第点には届かなかった」とし、今後については「期日を切って、経営陣が総退陣することが必須だと思う。本当は今回の会見でもそこまで示すべきだった。後は、現場がリーダーシップを取って変えていくしかない」と指摘する。

取材側も「傲慢になっていないか自問自答を」

そして、取材する側に対しても「常に自分が傲慢になっていないか、自問自答をすべきだ。感情先行型になるのはおすすめしない」と警鐘を鳴らした。

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