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年金世代・予備軍「シニアの居場所」 2040年の男性独居高齢者は356万人 「一人暮らし想定」備えよう、「病気で頼る人いない」18%

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月19日 15時30分

独居高齢者の声(夕刊フジ)

「高齢女性の一人暮らし」をテーマにした書籍やムックが増えていますが、実際に65歳以上の独居高齢者数は男女共に増加の傾向です。総務省の調査(2020年)では、男性の独居高齢者は約231万人、女性は約441万人です。

女性の独居高齢者の数には改めて驚きますが、男性の独居高齢者数も名古屋市の人口(約232万人)に匹敵する多さです。しかも、同調査では、20年後の40年には男性の独居高齢者は356万人に達すると推測されています。あまり考えたくないことですが、現在は家族がいる人も、今後訪れるかもしれない「一人暮らしの生活」を想定したほうがよいのではないでしょうか。

少し前ですが、14年に内閣府が全国の65歳以上の一人暮らし男女に意識調査を実施しています。その中に「頼りたい相手はいるか、いればそれは誰か」という設問があり、シーンごとに詳しく聞いています。

例えば「電球の交換など日常のちょっとした用事を頼みたい相手」については、「頼りたい人がいる」が52・9%、「そのことで頼りたいと思わない」が32・2%、「あてはまる人はいない」が14・9%でした。日常のちょっとした用事を頼む相手がいない人が約15%もいたのです。

ちなみに、日常のちょっとした用事で「頼りたい人」とは誰かという質問の1位は「子(息子・娘)」で28・2%でした。

もう少し深刻な状態のときはどうでしょうか。「病気で何日か寝込んだ時に看病や世話を頼みたい相手がいるか」という質問には、「頼りたい人がいる」が69・5%、「そのことで頼りたいと思わない」が12・6%、「あてはまる人はいない」が17・8%でした。深刻な状態でも、「頼りたい人がいない」が約18%いました。

「頼りたい人がいる」と答えた人は、やはり「子(息子・娘)」を頼る人が39・9%で一番多く、次いで「兄弟姉妹・親戚」(13%)、その次は「ヘルパーなど介護サービスの人」(9%)でした。

14年の調査では、「日常の用事」で約15%、「病気」では約18%も「頼る人がいない」独居高齢者がいたのですから、現在同じ調査をしたら、さらにその割合は増えているのではないでしょうか。

これは誰もがいつか直面する可能性がある問題でしょう。頼るべき子供がいない人はもちろん、子供がいる人でも万が一のことを考え、公的支援を受けられるように準備しておくことが必要かもしれません。

代表的な公的支援の相談窓口は各自治体の「地域包括支援センター」です。調べると、意外と身近にあることがわかります。

ただ、現在の少子高齢化の進行状況を見ると、自治体によっては公的な支援に手が回らないところも出てくるかもしれません。高齢で独居する場合、ある程度の余力のある自治体で暮らす選択も考慮する必要があると考えます。

■藤木俊明 副業評論家。自分のペースで働き、適正な報酬と社会とのつながりを得ることで心身の健康を目指す「複業」を推奨。著書に『複業のはじめ方』(同文舘出版)など。

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