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「NPBは厳しい」も2軍で躍動の30歳 独立L→海外修行、貯蓄で生活…苦労人が衝撃の“0.71”

Full-Count / 2024年6月5日 7時20分

くふうハヤテ・平間凛太郎【写真:本人提供】

■くふうハヤテの平間は20試合で防御率0.71…オフには中学生と練習

 今季から2軍ウエスタン・リーグに参入したくふうハヤテに所属する平間凛太郎投手がNPBでのプロ経験がないながらも今季20試合に登板し、25回1/3を投げて防御率0.71と結果を残し続けている。5月31日に30歳を迎えた右腕は専大卒業後は社会人や独立リーグ、メキシコでプレー。その間に2度のドラフト指名漏れを経験しながらも「限界まで挑戦したい」とNPB球団入りの夢を諦めてはいない。

「今、成績を残せているのはオフの過ごし方が良かったからだと思います。平日は室内で体を動かして自分の状態をデータ管理して、週末は自分の出身のシニアチームに行って練習できたことがよかったです」

 世田谷目黒西リトルシニア(当時は世田谷リトルシニア)の練習に顔を出し、年齢が半分以下の子どもたちと一緒に練習。アドバイスを求められれば惜しみなく伝えた。「間違ったことを教えるわけにいかなかった。どうすれば伝わるかを考えることで自分に落とし込むことができた」。

 中学生とともに汗を流し、2月24日に球団が実施した「投手トライアウト」で合格した。入団後はプロでも実績のある田中健二朗投手や藤岡好明投手らからのアドバイスを投球に生かしている。

 同シニアから山梨学院大付属高、専大、日本製鉄東海REXを経て2020年から四国IL・高知に所属。2022、2023年には現在、安樂智大投手が所属するメキシカンリーグのディアブロス・ロホス・デル・メヒコ(メキシコシティ・レッドデビルズ)でプレーした。高知時代には2年連続最多セーブに輝いたものの、2年連続でドラフト指名漏れした。辛い経験も多いはずだが、現役にしがみついてマウンドに立ち続けている。

■高くない年俸…社会人やメキシコリーグ時代の貯蓄で生活

「野球が何より好きなので、限界まで挑戦したいんです。年齢的にNPBが厳しいというのは自分でもわかっています。150キロを超えるようなすごい球を投げられる訳ではありません。でも、2軍とはいえドラフトで指名された選手たちを相手に今は結果を残すことはできている。どこまでやれるか。やっている以上はNPBという夢はあります」 

 かつて最速153キロをマークしたが、今は149キロが最高。平均は「140キロ台半ば」だという。それでも球速と曲がり幅の違った3種類のカーブやスライダー、ツーシームを駆使。「大胆にストライクへ投げて、ゴロを打たせる投球ができている。ゴロなら長打にならない。ストライクゾーンで勝負することが大切だと思っている」と馬力のある若手とは一味ちがった投球で勝負している。

「自分は若い子に比べると伸び代は少ない。でもまだまだ伸びるために、どうすればいいのか毎日考えています」

 年俸は決して高いとはいえない。今は社会人やメキシコリーグ時代の貯蓄で生活。「独身なので自分のことに集中しています」と笑った。30歳ながらも「プロ野球フレッシュオールスターゲーム2024」のウエスタン・リーグ選抜の推薦選手に選ばれた(出場選手決定は6月20日)。「気持ちは10代、20代と変わらず上を目指し続けていきます!」。背番号89(やきゅう)の苦労人は、泥臭くあがき続ける。(湯浅大 / Dai Yuasa)

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