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先発転向で“覚醒”、ハム25歳が示す進化 落ちない球威…向上続ける必殺球の「41.5%」

Full-Count / 2024年6月9日 6時53分

日本ハム・北山亘基【写真:矢口亨】

■日本ハム・北山は奪三振率が大きく上昇している

 2021年ドラフト8位で日本ハムに入団した北山亘基投手。昨季は開幕直後に先発へ転向し6勝を挙げると、今季は7登板で4勝(1敗)をマーク。6月7日に左第3趾中足骨疲労骨折が発覚、戦列復帰は7月後半になる見込みだが、今回はここまでの投球を振り返る。奪三振率が8.19から10.00に上昇。1イニングあたりの走者の数を示すWHIPも少なくなり、安定感が増したといえる。(数値はすべて2024年5月24日時点)

 北山は全投球の60%程度をストレートが占めるが、イニング別で見ると昨季は徐々に割合が低下し、7回以降は変化球よりも少なくなっていた。今季は終盤まで割合がほとんど変わらず、試合を通じてストレート中心のピッチングを貫いている。

 ストレート勝負を続けられるようになった大きな要因は、球威が落ちにくくなったことだ。イニング別でストレートの平均球速を見てみると、昨季は7回以降に序盤と比べて平均2.5キロの球速差があったが、今季はその幅が1.2キロ程度にとどまっている。完封勝利を挙げた4月20日のロッテ戦では8回に150キロ、9回に153キロを計測した。スタミナ面の改善が数字に表れていた。

 球種別の投球割合を見ると、今季はフォークがカーブと同程度まで増えている。カーブはカウントを問わず14%の割合で投じているが、フォークは2ストライクに追い込む前の割合が6%程度と低く、追い込んだ後には35%まで上昇している。フォークを決め球として積極的に使っている点が、昨季とは大きく異なっている。

 フォークは投球割合が増えただけでなく、質も向上している。打者がスイングした際に空振りを奪う確率は、昨季の31.4%から41.5%まで上昇し、リーグ平均を上回った。今季は、ストレートの空振り率も平均を大きく上回る水準をマークしている。2球種を軸とした組み立てによって、昨季よりもハイペースで奪三振を積み重ねている。

 その研究熱心さから「教授」の愛称でファンに親しまれる25歳。5月は苦しい投球を強いられる試合もあったが、ここまでの成績を見れば先発としての成長ぶりは誰もが認めるところだろう。故障離脱してしまったが、復帰後のピッチングに注目していきたい。(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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