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“2秒”で会見切り上げ、阿部監督は「何もない」 初物に沈黙…巨人打線急停止のワケ

Full-Count / 2024年6月9日 9時11分

オリックス戦の指揮を執った巨人・阿部慎之助監督【写真:小林靖】

■阿部監督「今日は2秒でいこう、何もない」

■巨人 0ー5 オリックス(8日・東京ドーム)

 巨人は8日のオリックス戦(東京ドーム)に0-5で敗れ、前日7日の同カードと合わせて2試合連続零封負け。高卒2年目で19歳のオリックス先発・齋藤響介投手に5回まで1安打に抑えられ、プロ初勝利を献上した。セ・パ交流戦に突入してから、4日のロッテ戦で1試合18得点するなど勢いづいていた巨人打線が、急停止した格好だ。

 試合終了後、阿部慎之助監督は苦笑しながら「最短は4秒だったよな? 今日は2秒でいこう。何もない」とだけ言い残し、足早に会見場をあとにした。5月18日の広島戦(マツダ)に3-4と惜敗した際、4秒で会見を切り上げたのを更新する“最短記録”。言及するのも嫌なほど、はらわたが煮えくり返っていたのかもしれない。

 初対戦の齋藤に対し、なかなかタイミングが合わない。2回先頭の4番・岡本和真内野手がカウント2-1からの4球目、内角高め146キロの直球を見逃してストライクを取られ、続く5球目にもっと高く来たボール球の146キロを振らされ、三振に倒れたのが象徴的だった。

 3点ビハインドの4回には、先頭の吉川尚輝内野手が四球、岡本和は死球で無死一、二塁の絶好機をつかんだ。しかし坂本勇人内野手はカウント1-1から、3球目のフォークに対して止めたつもりのスイングを「空振り」と判定され思わず不満そうな表情を浮かべ、続く4球目のストレートにバットが空を切って三振。後続の立岡宗一郎外野手、大城卓三捕手も倒れ、得点できなかった。

 相手の齋藤はストレートとフォークを中心に、若武者らしく躍動感あふれる投球を披露していたが、この日の最速は149キロ。途轍もなく速かったわけではない。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチは「ボール云々よりも、『タイミングを合わせづらい』と各打者が言っていた」と明かす。

■救世主ヘルナンデスがノックを“欠席”「疲れている感じがある」

「腕の振りが独特で、球の出所をつかむのが難しかった」と大城卓。丸佳浩外野手は「投球フォームはテークバックがコンパクトな“ショートアーム”タイプで、間合いが速い。それに、本人が意図していて投げているのかどうかはわかりませんが、ストレートはきれいな回転のフォーシームの時と、回転が少ない時がまちまちで、そこに戸惑う打者が多かったかもしれません」と指摘した。

 巨人は伝統的に“初物に弱い”と言われてきたが、巨人に限らず、力のある投手を初見でとらえるのは、どのチームにとっても至難の業だろう。二岡ヘッドは「あらかじめ『クイックが速い』などの特徴は伝えてありましたが、選手個々に映像を見ながらタイミングを取っておくというようなことを、もう少しやってもいいのかなと感じました」と反省した。

 いずれにせよ、リーグの異なるオリックスの齋藤とは、少なくとも今年のレギュラーシーズン中に対戦することはない。むしろ、せっかく上昇ムードに乗りつつあった打線の調子を、大きく崩さないことが重要だろう。

 シーズン途中の入団ながら、5月28日の1軍合流以降、11試合で打率.357、2本塁打(8日現在)の猛打を振るっているエリエ・ヘルナンデス外野手は、巨人打線に勢いをもたらす救世主的存在だが、この日の試合前はノックに加わっていなかった。二岡ヘッドは「ずっと出ずっぱりでしんどいと思いますし、しかもあれだけ打てば塁に出る機会が多いわけで、疲労はあると思います。ウィーラー(巡回打撃コーチ)も『疲れている感じがある』と言うので、打撃練習だけにさせました」と気遣う。

 開幕から48試合で1試合平均2.35得点の貧打に悩んでいた巨人打線は、交流戦最初の3カード(9試合)では同5.44得点と爆発。オリックスと対戦した途端に、雲行きが怪しくなったが、このまま元に戻るわけにはいかない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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