立浪監督から「ありがとう」 現役ドラフトで袂を分かつも…元ドラ1の忘れぬ古巣愛
Full-Count / 2024年6月15日 7時20分
■オリックス・鈴木博志、中日の立浪監督から「挨拶に来てくれて、ありがとう」
修羅場は何度もくぐり抜けてきた。昨オフに現役ドラフトで中日からオリックスに加入した鈴木博志投手が、緊急登板した1日の中日戦(京セラドーム)でチームのピンチを救い、古巣に恩返しを果たした。「緊急登板は何度も経験してきていますから」。社会人ヤマハ出身の27歳、プロ7年目の右腕は何事もなかったかのように振り返った。
出番は突然やってきた。4回1死一塁で先発の東晃平投手が危険球退場。すぐさま鈴木がブルペンを飛び出した。マウンドに上がると5番のディカーソンから初球154キロの直球でファウルを奪った。3球目、151キロの低めツーシームで二ゴロ併殺に仕留め、ピンチを断ってみせた。この日は6回まで続投し、無失点で後続に託した。
「その日の登板予定ではもう少し後ろだったのですが、順番を飛ばして登板することになりました」と明かす。それだけ首脳陣に経験値を買われ、信頼度が高かったということだろう。中日時代の2022年9月28日のDeNA戦(横浜)でも、先発投手の危険球退場を受けて2回1死二塁から緊急登板し、2者連続三振を奪ったこともある。
移籍後、初めての古巣との対決。「1軍に上がった当初は、本当は投げたくなかったです。なんか『やりづらいな』と思って」と胸中を吐露するが、交流戦1カード目の広島戦(マツダスタジアム)で登板機会がなかったことで「なんか、ありそうだな」と気持ちを切り替えたという。
カード初戦の試合前に訪れた中日ベンチでは、しっかりと挨拶をした立浪和義監督から「頑張ってるね。1軍に上がれてよかったね。挨拶に来てくれて、ありがとう」とうれしい言葉が返ってきた。
緊急登板でアナウンスされ、マウンドに向かう鈴木にはレフトスタンドの中日ファンからも大きな拍手と声援が送られた。「その時は気付かなかったのですが、帰宅後に映像を見て、うれしく思いました」と表情を緩めた。
鈴木はヤマハを経て2017年ドラフト1位で中日に入団。1年目の2018年に救援を任され、チーム最多の53試合に登板し、プロ2年目は開幕から抑えに抜擢された。その後は大きく飛躍することができないまま、6年目のオフの現役ドラフトでオリックスに移籍したが、その経験を遺憾なく発揮している。
今季は5月21日に1軍に初昇格。中継ぎで2試合に登板した後、5月26日の西武戦(ベルーナドーム)では先発が予定されていた投手の登板回避を受け、先発登板。登板前日の25日の練習中に首脳陣から「明日、アタマ(先発)でいくよ」と伝えられた緊急登板は、3回を30球、2安打無失点で試合を作った。
「180度、投球スタイルは変わりました。変わったというか、もう無理矢理、変えています。頑張って変えていますし、変えなきゃダメだと思ってやっています。逃げるような、かわすピッチングではなく、どんどん攻めていきます」。現役ドラフトで移籍した新天地で新境地を開き、強気の投球を続ける。(北野正樹 / Masaki Kitano)
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