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栗山英樹氏が注目する2人の大学生 将来の侍J入りも…投高打低を覆し得るスラッガー

Full-Count / 2024年6月23日 11時3分

侍ジャパン大学代表の選手選考合宿を視察した栗山英樹氏【写真:加治屋友輝】

■「地方の大学にも力のある選手がいる」と感慨…自身は東京学芸大出身

 昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、野球日本代表「侍ジャパン」を率いて優勝に導き、現在は日本ハムのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務める栗山英樹氏が22日、侍ジャパン大学代表の選手選考合宿を視察。“投高打低”の傾向が顕著な日本球界の現状に言及した。

「僕の学生時代は、中央と地方の大学のレベルの差がすごくあった。今は地方の大学にも、力のある選手がいる。非常にレベルが上がった印象で、野球にとっていいことだと思います」と栗山氏は語る。

 自身はかつて東京・創価高から、東京新大学野球連盟に所属する東京学芸大に進み、リーグ戦では後に教え子となる大谷翔平投手(ドジャース)ばりの投打二刀流で大活躍した。しかし当時は、東京六大学野球連盟や東都大学野球連盟などに比べると、リーグのレベルも注目度も低く、1983年ドラフト外でヤクルト入り。そこから外野手としてレギュラー、やがては日本ハム監督、侍ジャパン監督へとのし上がっていった。

 この合宿には46選手が参加。24人の代表枠をめぐってしのぎを削っているが、参加選手の所属リーグは、北は仙台六大学野球連盟、南東北大学野球連盟から、南は福岡六大学野球連盟に至るまで、バラエティに富んでいる。栗山氏は、愛知大学野球連盟の愛工大4年の最速159キロ右腕・中村優斗投手、首都大学野球連盟の日体大・寺西成騎投手の名前を挙げ、「“地方系”の投手も気になります」と語った。

 一方、NPBでは今季“投高打低”の傾向が顕著だ。栗山氏は「それは僕もすごく感じています。アメリカの野球も日本の野球も、ピッチャーが先に進んでいる。WBCでは、そこで勝負しようとしたところがありました」と述懐。今回の合宿についても「投手はみんな背が高いし、スピードも精度も上がっている。変化球の種類も多く、ある程度操れている」と評する。

■青学大・西川に加え、早大・吉納、国学院大・柳舘らに注目

 そんな中、希少な長打力を備えた打者にも注目している。「高校生を含め、日本全体で投手が先に進んでいるのは間違いないですが、必ずそれに追いついていくスラッガーが生まれてくると、僕は信じています」と力を込める。

 栗山氏は、プロの世界や国際試合で活躍できる打者と条件として「ベースとして、しっかりバットを振れること」を挙げる。今秋のドラフト候補では西川史礁外野手(青学大)の評価が高いが、栗山氏は「スカウトの皆さんが注目している選手たち、例えば吉納(翼外野手=早大)くん、柳舘(憲吾内野手=国学院大)くんなどは、打つ打たない以前に、しっかりバットを振ろうとしている。そういう打者が合宿に集まっている。彼らが何年か先、将来を含めて、そういう打者になっていってくれるのかなという気がします」と述べた。

 侍ジャパン大学代表入りの基準も同様で、堀井哲也監督(慶大監督)は「投手は決め球。野手には、守備力を大前提とした上で、難しいことではありますが“強いスイング、プラス、コンタクト能力”または“一芸”を求めたい」と明言した。守備固めや代走のスペシャリストを除けば、レベルの高い外国の投手に対抗できる力強いスイングは必須なのだ。

 投手側がトレーニングの進歩で球速をアップさせ、変化球の種類を増やせば、打者側もピッチングマシンなどを活用して対抗する。投高打低と打高投低は、往々にして入れ替わる。今はスラッガーの台頭がより求められているようだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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