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進学校に現れた二刀流 プロ注目の逸材も…描く米大進学「メジャーへの近道」

Full-Count / 2024年6月29日 7時40分

桐朋・森井翔太郎【写真:本人提供】

■桐朋・森井翔太郎は高卒でのプロ入り、将来的なメジャー入りを目標に掲げる

 東京を代表する進学校に、彗星のごとく二刀流が現れた。桐朋の森井翔太郎内野手(3年)は、マウンドでは最速152キロ、打っては39本塁打(5月下旬時点)を放つ逸材だ。「個人では将来のメジャーリーグ入り」を目標に掲げている。練習試合には多くのスカウトが訪れ、田中隆文監督もその光景に「こんなことは初めてですよ」と驚きを隠せない様子だった。本人も「可能であればどちらかではなく、二刀流でいきたい」と強い覚悟を示す。

 森井は、身長183センチ、体重86キロの体躯から、体力測定テストでも全国トップレベルの数値を記録するなど高い運動能力を持つ。投手として本格始動したのは高校入学からだが、わずか2年で150キロ以上を記録し、潜在能力は計り知れない。全体の7割を投手としての練習が占め、課題と語る試合を作るための制球力やスタミナ面に加え、「先発としてストレートの質、回転数、ベース盤の上でのノビを意識し、打たれないストレートに磨きをかけたい」とこの夏の投手としての成長を誓う。

 野手としては、強い打球を放つパワーが強みで、新基準のバットでも「しっかりと捉えれば飛距離は出る」と話すように練習でも強烈な打球を放っていた。遊撃守備でも、正確なスローイングと、強肩が武器。卒業後は、第一にプロ入りを目指しているが「まず今はいけるだけの技術を身につけたい」と投打でのレベルアップを目指す。3年生となり投打での目標は「高校に入学した時から球速160キロ、(3年)夏までに40本」だ。

 将来的にはメジャー挑戦を夢に掲げ「ワールドシリーズ制覇、サイ・ヤング賞や本塁打王を獲るような選手になれたら」と強い志を持つ。普段の生活では、学校の勉強に加え、毎日の練習後も自宅では英語の学習を欠かさない。卒業後の進路として、選択肢の中には米大進学を挙げており、整った練習設備や英語を学べる環境、そして第一に「メジャーへの近道だと思う」と動機を語った。

 米国の名門・スタンフォード大に進学した佐々木麟太郎内野手については「ドラフト1位候補の選手が行くことは今までなかったと思うので、前例にもなりましたし、自分にとっても(米大に行きやすくなる流れに)感謝しかない」と好影響だったと明かした。


取材に応じた桐朋・森井翔太郎【写真:森大樹】

■平日の練習時間はわずか2時間も…“考えて練習をする”ことを重要視

 進学校ということもあり、平日の練習時間はわずか2時間ほどだが、自宅でもヨガや素振りなどを行い、自主トレーニングは欠かさない。田中監督も「良く練習する子です。(チームを引っ張る)自覚も見えてきた」と野球への姿勢を高く評価する。本人も「自分で考えながら練習して、継続していくことが大切だと思う」と語るように“考えて練習をする”ことを大事にしている姿が見えた。

 チームにプロ志望は森井のみという中で、入学当初は、周りとのギャップを感じることも多かった。しかし「プロを目指して実力を上げていけば、おのずとチームも勝てるようになり、みんなで楽しめればとてもいいこと」と一線を置き、練習後には、笑顔でチームメートたちとじゃれあう無邪気な“素”の姿がそこにはあった。

 プロからの評価も高まっている。練習試合にはスカウトたちも訪れ、成長著しく、潜在能力を秘めた二刀流に数多くの球団が注目している。本人も「可能であればどちらかではなく、二刀流でいきたい」と意気込む。

 桐朋は、7月7日に西東京大会の都富士森との初戦(府中市民)を迎える。チームとしては「夏ベスト8に行って神宮で野球をやりたい。その先に甲子園がある」と目標を語った。プロ入りか、進学か、卒業後の進路は今後本人が決断する。この夏は「二刀流・森井翔太郎」の名前が轟くことに期待が集まる。(森大樹 / Daiki Mori)

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