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楽天“移籍”で愕然…ホークスとの差「簡単には勝てん」 成熟度に戸惑い「全然違いました」

Full-Count / 2024年7月8日 7時20分

楽天などでコーチを務めた笘篠誠治氏【写真:湯浅大】

■笘篠誠治氏は2012-2014年にソフトバンク、2015年は楽天でコーチを務めた

 西武で15年間プレーした笘篠誠治氏は、現役引退後は5球団で22年間コーチを務めた。西武、中日と続き、2012年からはソフトバンクで3年、2015年は「まさかいくと思っていなかった」という楽天へ。この移籍では両チームの“差”を実感したという。

 笘篠氏は2012年は2軍だったが、2013、2014年は1軍を担当。「選手が大人でしたね。小久保(裕紀)らベテランがチームをまとめていた。コーチではなく、ベテラン選手が教育するような感じでした。プレーの意図もしっかり分かっていました」。

 浸透していた“王イズム”。「当たり前のことなんですけど、例えばトイレを利用したらちゃんとスリッパの踵を揃えて出るとか、私生活の部分でも先輩たちが教育しているようなチームでした」と振り返った。

 2014年にリーグ優勝し、日本シリーズも制覇。秋山幸二監督の勇退とともに、笘篠氏も退団。すると西武時代に共にプレーした楽天の大久保博元監督からコーチとして声がかかった。「まさか楽天にいくとは思っていませんでした。(ソフトバンクとは)全然、違いましたね」。チームとして“成熟度”の差に驚いたという。

 春季キャンプ初日、打撃練習の打球は「ポコーン、ポコーンという感じ。いくら初日とはいえども、ホークスではギータ(柳田悠岐)、内川(聖一)、マッチ(松田宣浩)ら主力はガンガン飛ばしていましたから。こんなに違うものかと。デーブ(大久保監督)に『どうですか?』と印象を聞かれたから『簡単には勝てんぞ。すごい力の差はあると』と言ったのを覚えています」。

■6月に60歳も「もう1回くらいやってみたい。まだ体は動きますから」

 楽天は2013年に球団創設初の日本一を達成していた。ただ、笘篠氏にはわずか2年前の勢いを感じることはできなかったという。同年は田中将大が24勝0敗と無双。打線では28本塁打93打点のケーシー・マギー、26本塁打94打点のアンドリュー・ジョーンズの存在が大きかった。

「2年前の日本一はメジャーへ移籍したマー君の“功績”でした。1人で24個もの貯金を作れたら、それはチームもある程度上の順位にいきます。得点も外国人2選手に頼る部分が大きかった。その3人が凄かった」。核だった3選手が去っていた2015年当時の楽天に、他球団に競り勝ってシーズンを戦い抜く力は備わっていなかった。

 同年は6位に終わり、2016、2017年はヤクルトの2軍で指導。2019、2020年は再び楽天でコーチを務めた。1983年の西武入団から1997年で現役引退。1998年からはコーチを務めた。

 2021年からは埼玉県内の工務店に勤務し、現在は営業本部に在籍している。「サラリーマンはもちろん、アルバイトも経験したことがなかったですから。人差し指1本でパソコンをうつことから始めました」と笑った。

 6月で60歳になった。「もう1回くらいやってみたいなという気持ちはあります。まだ体は動きますから。どこか話があれば受けますけど、こればかりはタイミングや縁もありますから。今はどの球団も若返りを図っていますしね……でもまだ体動くしなぁ」。名三塁コーチャーとして5球団で重宝されてきた笘篠誠治氏。グラウンドへの情熱は、まだまだ冷めていなかった。(湯浅大 / Dai Yuasa)

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