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借金27の苦境…西武が陥っている悪循環 ロッテに11連敗、勝利遠のく“4つの現象”

Full-Count / 2024年7月8日 15時44分

ロッテ戦で指揮を執った西武・渡辺久信GM兼監督代行【写真:松本洸】

■球団ワースト記録を塗り替え、プロ野球最長「同一カード開幕13連敗」も迫る

■ロッテ 9ー2 西武(7日・ベルーナドーム)

 どうして同じ相手に負け続けるのか……。西武は7日のロッテ戦(ベルーナドーム)に2-9で完敗。ロッテには今季開幕から11戦全敗となり、借金は27(24勝51敗1分け)に膨らんだ。開幕から同一カード11連敗は、球団ワースト記録を更新する屈辱で、1965年にサンケイ(現ヤクルト)が中日に喫した開幕13連敗(1分けを挟む)のプロ野球ワースト記録も近づいてきた。

 渡辺久信GM兼監督代行は「暑い中で応援してくれているファンに申し訳ない、という気持ちをベンチで感じていました」と吐露。実際、この3連戦の2戦目(6日)には、西武ナインが着用したタータンチェックの期間限定ユニホームが観客に無料配布されたこともあって、満員札止めの2万7570人がスタンドを埋めていた。ロッテ戦全敗については「要因を挙げたら切りがない。みんな、やるべきことができていないから、こういう結果になっているのだと思います」と苦虫をかみつぶした。

 7日の試合で、勝敗の分かれ目は6回の守りにあった。直前の5回の攻撃で2点を取り、4点差から2点差に詰め寄り、追い上げムードは高まっていた。ところが、5回途中から登板していた菅井信也投手が先頭のグレゴリー・ポランコ外野手、続く代打・荻野貴司外野手にソロ本塁打を連続被弾。チームは意気消沈した。

 今年6月に育成から支配下に昇格したばかりの21歳の菅井に、責任を負わせるのは酷な気もするが、平石洋介ヘッド兼打撃戦略コーチは「菅井自身にとっては大チャンスだったわけですから、われわれも『若いからしかたがない』とは考えません」と語った。

 渡辺代行は「先発(ボー・タカハシ投手)は先頭打者を簡単に出してしまっていたし、後から出ていった投手(救援陣)はみんなカウント負けしていた。ディフェンスのリズムが悪いと、攻撃の方もなかなか乗れない。チャンスはつくるのだけれど、肝心の1本が出ませんでしたね」と指摘した。

■身上の守りの野球に綻び…3試合で6暴投、頻発するバッテリーエラー

 西武のウイークポイントが、12球団ワーストの今季チーム打率.205、174得点の“貧打”にあることは間違いないのだが、そこは開幕前からある程度折り込み済みで、当面は身上の守り勝つ野球に磨きをかけていくしかない。しかし、ボーは3回に2点を先制された後、4回と5回にはいずれも先頭打者を四球で歩かせ、菅井ら救援陣がボール先行となっていた。

 さらに、この3連戦で西武が得点したイニングは4度あった(計8得点)が、全て直後の回に失点した。平石ヘッドは「『得点した直後のイニングは、何が何でも0に抑える』ということは、野球選手であれば誰もが意識することですが、それができなかったのですから、試合の流れはつかめませんね」と肩を落とした。

 バッテリーエラーの多さも気になった。この3連戦で投手の暴投が6個に及び、中には捕手のキャッチングが責められるべきものもあった。今季チーム23暴投と5捕逸はいずれも12球団ワースト(暴投は単独、捕逸は巨人と同数)だ。

 先頭打者を出さない、ストライクを先行させる、得点した直後のイニングは必ず0に抑える、バッテリーエラーを減らす……“勝利の鉄則”といわれる事項をこれだけ実現できなかったとなれば、3タテも必然だったかもしれない。

 7日には、ソフトバンクから交換トレードで獲得した野村大樹内野手が「2番・一塁」で先発出場し、新天地デビュー。5回には左犠飛で初打点を挙げた。光明ではあるが、得点力が爆上がりするとも思えない。地道にミスを減らしていく以外に、浮上の目はない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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