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大阪桐蔭同期を信頼「全て任せている」 体の使い方激変…無駄な“力み”なくす呼吸法

Full-Count / 2024年7月18日 7時50分

オリックス・森友哉【写真:小池義弘】

■森友哉の専属トレーナー・久米健夫氏が本人と見直した「腹式・腹圧呼吸」

 呼吸法1つで体の使い方は劇的に変化する。器具を使ったトレーニングだけでなく、呼吸によって体幹を鍛え結果につなげる。オリックス・森友哉捕手の専属トレーナーを務める久米健夫氏は、「バットやボールを扱う前に、自分の体を扱えるようになれば、パフォーマンスは向上し安定します」とアドバイスを送る。

 久米氏と森は大阪桐蔭時代の同級生。ポジションは同じ捕手で、久米氏が2021年で社会人野球を引退し、同年から森の専属トレーナーとしてサポートを続けている。実績十分のプロ野球選手を相手にするなかでも、「伸びしろはまだまだある。もっと自分の体を扱えるようになればパフォーマンスが上がる。そのなかの1つが呼吸法でした」と、修正したポイントを口にする。

 160キロの剛速球やキレのある変化球に対応するため技術も大事だが、見直したのは基本の呼吸だった。練習や打席に向かう前に取り入れたのが「腹式・腹圧呼吸」だ。

「これがうまくできない人は肩に力が入りやすく、重心が浮いたままプレーしてしまいます。よく力んでうまくいかない選手は、胸で呼吸をし、肩が上がり、上半身と下半身がうまく連動しません」。森が打席に入るまでのルーティンは、腹式、腹圧呼吸を行い、体の中心に力が溜まっていることを感じながら軸をとっていく。打撃練習でも、風船を膨らませてからの素振り、ティー打撃も行っている

「胸で呼吸をすると自然に肩は上がっていきます。息を吐いてどんどん下に落として膨らませていくことで、下部腰椎が安定し重心が落ちます。呼吸によってコアのインナーユニット(横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋)を活性化させることで、下半身と上半身が連動し、効率良く体を使うことができパフォーマンスアップにつながります」


久米氏の指導のもと風船を膨らませる森【写真:久米健夫氏提供】

■地面反力も大きく受けられる…森も全幅の信頼「自分の体を全て任せている」

 重要なのは、腹腔内圧(腹圧)が高まった状態で、無意識にプレーができるようになること。息を吸って膨らませ、吐いた時も抜かずに落とし込む。力みではなく内側から腹圧が高まった状態を作れることで、バッティングやピッチングの中で、腰を重く使えて地面反力を大きく受けることができるという。

 西武からオリックスに移籍し、二人三脚で更なるプレー向上を目指す森も、「本当に濃い時間を過ごせています。家族みたいな存在ですが、なあなあにならず、トレーナーとして自分の体を全て任せている。お互い、遠慮なく言いたいことを言い合える関係性もありがたい」と、全幅の信頼を寄せている。

 久米氏は、森のトレーナーを務める以外にも、大阪・堺市で身体機能向上アカデミー「夢道場」を設立し、子どもたちにパフォーマンスが上がる身体の使い方を指導している。「呼吸なんて……と思われがちですが、無意識で行っている細かな部分に目を向けて、適正化することで体は自ずと良くなります」。呼吸1つでも体の使い方を見直すことで、技術向上にもつながってくるはずだ。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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