現役ドラフトで“当たり”続出 オリドラ6はNPBタイ記録…活況なパの救援事情
Full-Count / 2024年7月21日 17時10分
■新たなリリーフ投手の台頭や既存戦力の成長はチームの大きな力に
今季パ・リーグでは、移籍や配置転換などをきっかけに大きく成績を伸ばす救援投手たちの台頭が目立っている。リリーフは勤続疲労の影響を大きく受ける役回りでもあるだけに、新たな戦力の台頭は、各球団にとっても大きな力となっている。新たな役割や環境に適応し、能力を発揮している投手たちの活躍ぶりを球団別に紹介する。(※成績は7月17日時点)
○日本ハム
杉浦稔大投手は2021年に抑えとして28セーブを挙げた実績を持つが、昨季は防御率2.78と好投しながら1ホールドにとどまっていた。だが、今季は31試合で12ホールドポイント、防御率2.05とセットアッパーとして完全復活を遂げつつある。齋藤友貴哉投手は昨季のキャンプで右ひざの靭帯を断裂し、移籍1年目のシーズンを棒に振ったが、復帰を果たした今シーズンはここまで12試合で防御率3.46、奪三振率9.00と力強い投球を披露している。新助っ人のパトリック・マーフィー投手は勝ちパターンの一角として12ホールドを挙げ、同じく新加入のザバラ投手も剛速球を武器に防御率0.75と支配的な投球を見せている。
○楽天
則本昂大投手は今季からクローザーに転向し、32試合で20セーブをマーク。黒星は1つのみ、防御率2.61、K/BB9.00と素晴らしい投球内容を見せている。広島から移籍したニック・ターリー投手は6月以降に出番を増加させ、貴重なリリーフ左腕に。同じく左腕の鈴木翔天投手も前年の防御率3.30から今季は同1.23と大きく数字を向上させている。藤平尚真投手は故障離脱がありながら18試合で6ホールドを挙げ、防御率1.53、奪三振率9.68と見事な数字を記録。ブレークを果たしそうな気配だ。
○西武
新助っ人のアルバート・アブレイユ投手は開幕からクローザーの大役を担い、34試合で9ホールド15セーブ、防御率2.30。ここまで4敗を喫するなど不安定な面もあるものの、苦戦が続くチームのブルペンを支えている。昨年の現役ドラフトで広島から移籍した中村祐太投手は、18試合に登板して防御率2.79。新天地でのチャンスを生かしている。松本航投手は2019年のプロ入りから5年間にわたって先発陣の主力として登板を重ねてきたが、今季は5月途中にリリーフへ配置転換。23試合で6ホールド、防御率2.76という成績を残している。
■オリックスのドラ6古田島成龍がNPB歴代最長タイ記録
○ロッテ
鈴木昭汰投手はここまで31試合で15ホールド3セーブを記録。防御率0.61と抜群の安定感を示している。8回を任されるセットアッパーとしてチームに欠かせない存在となっている。国吉佑樹投手は過去2年間で9試合にとどまっていたが、今季はすでに25試合で6ホールド1セーブ、防御率1.80。完全復活を強く印象付けている。前年は防御率4.91と苦しんだ澤村拓一投手も再調整ののち、23試合で11ホールド1セーブ、防御率2.84と復調を果たした。
○オリックス
ドラフト6位ルーキーの古田島成龍投手が、28試合で14ホールドを挙げて防御率0.70と、新人離れした投球を展開している。NPB歴代最長タイとなるプロ初登板から22試合連続無失点の快挙も達成した。現役ドラフトで中日から移籍した鈴木博志投手は15試合で4ホールド、防御率1.89と、元ドラフト1位の実力を証明している。また、トレードで日本ハムから加入した吉田輝星投手が27試合に登板するなど、移籍組が活躍している点も特徴的だ。
○ソフトバンク
ダーウィンゾン・ヘルナンデス投手は途中入団の昨季は1試合の登板で防御率27.00に終わったが、今季は26試合で11ホールド、防御率1.38、奪三振率16.27と圧倒的な投球内容を示し、首位を快走するチームに大きく貢献している。現役ドラフトで日本ハムから移籍した長谷川威展投手も、18試合で6ホールドポイント、防御率2.87と存在感を発揮。貴重な左腕として安定した投球を続けている。2023年は1軍登板なしに終わった杉山一樹投手も、今季は26試合で防御率2.73、奪三振率10.59と好投し、高いポテンシャルを開花させつつある。
現役ドラフトをきっかけに登板機会を増やした3投手をはじめ、移籍を機に新天地で躍動を見せる選手が今季は多く存在している。NPB初年度から活躍している助っ人も含め、各地で新戦力が印象的な働きを見せている。オールスター後も好投を続けて、キャリアハイとなるシーズンを送れるか。勝負の夏を迎える各投手の投球に、今後も注目してみる価値は大いにあることだろう。(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
防御率5.59→0.70に激変…巨人助っ人が「エグすぎる」 5戦連続HQSの衝撃「凄い安定感」
Full-Count / 2024年7月13日 19時47分
-
日本ハム“出戻り助っ人”がもたらすもの MLBで遂げた進化示す「1.28&2.31」
Full-Count / 2024年7月13日 12時29分
-
苦境の王者救うか、日本に戻って来た強力助っ人 備える武器…MLBで記録した“1.14”
Full-Count / 2024年6月29日 17時18分
-
現役ドラフトで“大変身”に「誰ですか」 衝撃の3連続K…元ドラ1に「来てくれてありがとう」
Full-Count / 2024年6月29日 8時20分
-
先発転向でも変わらぬ無双…鷹28歳の凄すぎる1.54 進撃支える“成長”2.63
Full-Count / 2024年6月24日 20時20分
ランキング
-
1157秒殺KOの中谷潤人「ちょっと早すぎた。すいません」 まさかの“謝罪”…決着の一撃は「感触はなかった」井上拓真との統一戦に意欲
THE ANSWER / 2024年7月20日 20時57分
-
2不同意性交の疑いで逮捕のMF佐野海舟に森保監督が言及「サッカーに関わる者として残念」
ゲキサカ / 2024年7月20日 20時42分
-
3KONOSUKE TAKESHITA、辻陽太を破り開幕戦突破「俺とオメエらじゃ見てる世界が違うんだよ」…7・20大阪全成績
スポーツ報知 / 2024年7月21日 7時15分
-
4大谷翔平、サヨナラ好機で申告敬遠 土壇場で同点…勢い増す本拠地は大ブーイング
Full-Count / 2024年7月21日 11時2分
-
5「とにかく球団が怒っている」大谷翔平の“激怒”でフジテレビ局内は「自粛ムード」に
文春オンライン / 2024年7月21日 7時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)