理想の肘の使い方は“ハイタッチ”? メッツ千賀ら一流が重視するリリースポイント
Full-Count / 2024年8月6日 11時19分
■全国の野球塾が集結…ライバルに差をつけるために必要なトレーニング、練習法を紹介
全国から打撃、投球、守備など最先端のトレーニングを扱う指導者が集まった。野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」が5日、5夜連続のオンラインイベント「日本全国 話題の野球塾から学ぶ 5days 個人練習EXPO supported by フィールドフォース」をスタート。今夏、ライバルに差をつけるために必要な“技術向上術”が紹介された。
夏休み真っ只中、5夜連続で行われるイベント初日は、5つの野球塾が登場した。硬式球が打てる環境を自ら作り上げ、県内屈指の施設を運営する徳島の「J-PARK」、独立リーグで活躍したノウハウを活かした福岡の「Shootingstar baseball academy(SSBA)」など、各塾が特色を生かした練習法を紹介した。
打撃、守備など各カテゴリーで最先端の理論を取り入れた“技術向上法”が登場するなか、自宅でも簡単にできる投球に特化したトレーニング法を紹介したのが、東京の投球特化型アカデミー「NEOLAB」だ。社会人の名門JX-ENEOSや米独立リーグでプレーし、引退後に150キロを計測した内田聖人さんは、「肘が前に抜けない」スローイングドリルを紹介した。
立った状態でリリースポイントに手を挙げ、大人がその場所に手を置く。子どもはその場所をめがけて手を叩く動作を繰り返す。目安は10回を2セット。注意点は手を顔の前に置かないこと。肘が先に出てしまい、力のロスに繋がるという。
「子どもたちは、力を出す場所のイメージと実際の動きがずれていることが多いです。空中でやってしまうとズレがわかりずらい。ものなどを置いてあげると自然と肘が抜けなくなってきます」
「NEOLAB」のトレーニングの様子【写真:内田聖人氏提供】
■子どもたちの“言葉”に感心「意識を持ちながら練習している」
イベントにゲスト出演した、小学生からプロ選手まで指導に携わるキャチャーコーチの緑川大陸氏は、ソフトバンク時代の千賀滉大投手(現メッツ)の自主トレで内田氏と出会ったという。「当時から千賀投手も肘が自分の顔より出ないようにトレーニングを行っていた」と明かし、幼少期からスローイングドリルを学べるのは「怪我の予防、パフォーマンス向上に効果的だと思います」と何度もうなずいていた。
緑川氏と共にゲストコメンテーターを務めた、野球用品メーカー「フィールドフォース」の吉村尚記社長は、子どもたちが発する言葉に注目。「あんなに小さい子が、肩の開きなどの言葉を使っている。ちゃんと意識を持ちながら練習に取り組んでいる」と感心。指導者と子どもたちの意思疎通がしっかりできている点も好印象だったようだ。
緑川氏、吉村氏は共に「野球の理論に正解はない。いろんなものをいっぱい試して失敗して自信をつけてほしい。野球と勉強は一緒。やればやるほど上手くなる。可能性を信じてほしい」とエールを送っていた。全国から集まった話題の野球塾を紹介する「個人練習EXPO」は9日まで開催される。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
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