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巨人・浅野翔吾から受けた金言 “元相棒”の育成左腕、プロで先輩と叶えたい夢

Full-Count / 2024年8月10日 8時10分

オリックス・寿賀弘都【写真:北野正樹】

■オリックス・育成1位の寿賀弘都が巨人の浅野翔吾と“約束”

 プロ野球の力で、故郷を盛り上げる。オリックスの育成ドラフト1位・寿賀弘都投手が1歳上の巨人・浅野翔吾外野手とタッグを組む。2人が活躍することで、生まれ育った香川県を盛り上げようとしている。「これからは僕らが香川県の名前を広げたいと考えています」。高卒1年目の寿賀が、まだ幼さの残る顔を引き締めて胸を張った。

 きっかけは、1年前に高松商からドラフト1位で巨人入りした浅野からの提案だった。ともに高松市出身で、中学時代に高松シニアで「寿賀-浅野」バッテリーを組んだ仲。浅野は2年夏、3年夏の甲子園に出場。最後の夏は3試合で打率7割、3本塁打、6打点でチームの52年ぶりの8強入りに貢献した。高校通算68本塁打での巨人入りは、全国ニュースとなって「香川」の名前を広めることにつながった。

 英明高出身の左腕・寿賀は2年秋から「4番」を務めた二刀流。2022年秋の明治神宮大会では、投打で活躍し8強入りに導いた。3年には春夏連続して甲子園出場を果たした逸材。浅野はプロ入りを目指す寿賀に『プロのスカウトは、こういうところを見てるぞ』などとアドバイスを送り、1年後、オリックス入りした寿賀に同じキャンプ地の宮崎市内で食事をした際には「プロの世界で一緒に頑張って、香川を盛り上げよう」と呼び掛けた。

 香川県には、歴史がある。巨人などの監督を務めた水原茂さんや三原脩さんのほか、豪打と俊足で「怪童」と呼ばれた中西太さんら全国の野球ファンから親しまれた偉人を輩出した野球どころ。現在もプロで活躍している丸亀市出身の阪神・秋山拓巳投手や坂出市出身の広島・末包昇大外野手に続きたいところだ。香川県は名物のうどんで観光客誘致を図るため、2011年に「香川県は、『うどん県』に改名いたします」というPR動画をネット上に公開するなど、知名度アップに力を入れており、浅野と寿賀らも野球で香川を売り込みたいという思いが強い。

 ルーキーイヤーにプロ初本塁打を放った浅野は、今季、2軍で8本塁打を放ち長打力をアピール。7月末まで打率.230だったが、8月は4日の日本ハム戦(ジャイアンツ球場)で4打数3安打。ここまで8試合出場して24打数12安打の打率.500、1本塁打、6打点、1盗塁とアピールに成功している。

 寿賀は5月末に2軍戦に初登板した後は、プロアマ交流戦で調整を続けている。「早く支配下に上がって、浅野さんと対戦して抑えたいですね」。全国の注目を集める日を思い描き、自己研鑽を続ける。(北野正樹 / Masaki Kitano)

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