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「飛距離で評価はしません」 本塁打激減…球児悩ます新基準バット、スカウト語る判断材料

Full-Count / 2024年8月21日 7時20分

青森山田・原田純希【写真:加治屋友輝】

■準々決勝を終えて7本塁打…昨夏は通算23本

 第106回全国高校野球選手権大会は4強が出揃い、21日に準決勝が行われる。高校野球では今春から低反発の新基準バットが採用され、今夏も準々決勝が終わった時点で7本塁打しか出ていない。打者にとっては“不利”な条件にも見えるが、あるプロ野球球団のスカウトは「飛距離で評価はしません」と語った。では、野手のどこを評価しているのか――。

「今のバットは本当に飛ばないです」

 あるNPB球団のスカウトが明かした。春の選抜大会でも本塁打はわずかに3本。しかも1本はランニングホームランだった。長打力をアピール材料にプロ野球選手になることを目指す高校生には厳しいようにも思えるが、そのスカウトは「今のバットで遠くに飛ばしたからといって、それが評価につながるわけではないです」と明かした。

「飛距離で評価はしません。見ているのは打席での待ち方、バットの出方、いいスイングをしているか、甘い球をしっかりと1球で前に飛ばしているか、ファウルでしっかり粘っているか……打席での対応力を見ています」

 実際に新基準のバットで打球を打ったことがあるという。「正直に言いますと、打感がいいと言えません。ボコって感じです。木製バットと打った感触は違いました」。

 それゆえに低反発の金属バットでいくら飛ばしたからといって、木製バットで遠くまで飛ばせるかといえば未知数。逆に金属で飛距離が出ていなくても、打つまでの過程がしっかりしていれば、木製で結果を出せる可能性を秘めているということだ。

「飛距離を求めてウエートトレーニングで体を大きくしている高校もあるようですが、結局は飛んでいないし、フライアウトが多いように思えます。そこにフォーカスして負けた強豪校も多いのではないでしょうか。逆にみんながバットを短く持ったり、逆方向を意識した打撃に徹して勝ち上がったチームもいました」

 昨夏の甲子園では大会を通じて23本の本塁打が生まれた。今年は大きく下回ることはほぼ確実だが、球児のアピール材料は飛距離だけではないようだ。(Full-Count編集部)

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