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進化続ける西武26歳、冴えわたる宝刀…衝撃の「30.4」 2球種で約9割の衝撃

Full-Count / 2024年9月2日 16時36分

西武・今井達也【写真:小林靖】

■西武・今井達也は直球とスライダーが投球の約9割を占める

 西武の今井達也投手は昨季、自身初の2ケタ勝利を達成した。今季は開幕投手を任され、楽天打線を7回無失点に抑えてチームの初陣を白星で飾った。ここまで20試合に先発登板し、リーグトップの149奪三振をマーク。防御率は昨季と比べて若干悪化しているものの、課題の与四球を減らしながら、奪三振を増やすことに成功している。昨年から進化したピッチングをデータから見てみる。(数字はすべて8月29日終了時点)

 昨季からの大きな変化としては、スライダーの割合を増やしたことが挙げられる。昨季も投球の29.8%を占める主要な変化球ではあったが、今季は割合が41.8%に増加している。今井のスライダーは持ち球の中でストライク率が最も高い球種だったため、今季はスライダーの増加とともに投球全体のストライク率が向上した。長年の課題だった与四球数を少なく抑えることにつなげている。

 配球の変化によって、平均球速152.9キロのストレートと、決め球であるスライダーの2球種で投球の9割近くを占めることとなった。投球割合が40%を超える2つの球種で投球を組み立てる先発投手は、パ・リーグで今井のみ(10イニング以上の投手)となっており、異質な配球であることが分かる。リリーフピッチャーのような投球スタイルで、先発ローテーションをこなしているのだ。

 変化球をほぼスライダーに絞るという選択をした今井。対戦打者の視点では、ほぼ直球とスライダーの2択となる状況は対策が立てやすいようにも感じる。ところが、スイング時に空振りした割合を示す「Whiff%」でリーグトップを記録していた。Whiff%は昨季も28.3%と高水準だったが、威力のあるスライダーを増やした今季は30.4%に向上している。

 さらに、特筆すべき点は、3巡目以降でも相手を圧倒しているところだ。先発投手は1巡目より2巡目、2巡目より3巡目と対戦を重ねるごとに成績が低下する傾向がある。ところが、今井の場合は本来投手が不利とされる3巡目以降で1、2巡目よりも奪三振割合が約7ポイント上昇。被打率も3巡目以降が最も優れている。

 最後に、今井の圧倒的な球威と空振りを奪うスキルの高さを示すデータを紹介したい。2ストライクから三振に仕留めた確率を見ると、50.5%でリーグ2位。前年の45.1%から三振割合を向上させ、2ストライクでは対戦打者の半数から三振を奪っている。昨季までは決め球としてチェンジアップやカーブも投げることもあったが、今季はストレートとスライダーを増やすことで三振に仕留める確率を向上させた。149奪三振はリーグトップ。26歳は最多奪三振のタイトルも視界に捉えている。(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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