巨人から電撃トレードも…結果残せず2軍落ち 苦戦した“パ”への対応、29歳の現在地
Full-Count / 2024年9月7日 7時10分
■巨人入り当時を知る小関2軍野手総合コーチ「今はミートポイントを重視」
松原聖弥外野手が巨人から西武にトレードされたのは、6月25日だった。翌26日には出場選手登録され、24試合に出場するも打率.124(65打数8安打)と振るわず、8月13日に抹消されてからは2軍での調整が続いている。2軍本拠地のCAR3219(カーミニーク)フィールドで本人に現状を聞いた。
松原は2軍合流後、懐かしい人と再会した。小関竜也2軍野手総合コーチ。育成選手として巨人に入団した1年目の2017年当時に2軍打撃コーチを務めていて、翌18年の1軍春季キャンプに抜擢された時には1軍打撃コーチとして指導を受けた。
「2軍に落ちてきてすぐに、室内練習場で小関さんにバッティングを見ていただきました。どう完成させていけばいいのかが見えてきて、良くなったかなと思います」と語る。イースタン・リーグでの成績は打率.241(4日現在、以下同)だが、「調子自体は上がってきていると思います」と表情は明るい。
一方、小関コーチは「(松原は1軍では)ライオンズに来てリーグも変わり、あまり対戦したことのない投手が相手だったので、思うようにできないことも多かったでしょう」と分析した。
「もう1度、冷静に自分の打撃を振り返ることが大事だと思います。今、重視しているのはミートポイント。ボールをじっくり見ようとし過ぎて、少し中に入り過ぎていた(振り遅れていた)ので、自分がしっかり打てる所でさばけるようにしよう、という話を彼としました」と説明する。「自分のしっかりした形で、もう1度勝負できるように。一応、彼がプロ入りしてきた頃から知っているので、いいところをもう1度引き出せたらと思います」と請け合った。
■29歳の中堅に「困った時に頼りになる選手を目指したい」
松原にとっても小関コーチの存在は心強い。「いや、もう全然違います。一緒にやった期間は短かったですが、少しでも知ってくれているので聞きやすいです」とうなずき、「(巨人時代の小関コーチの印象は)怖かったです。プロに入ってすぐだったので」といたずらっぽく笑った。
「ライオンズ自体には慣れたというか、なじめたと思います。そこは銀さん(炭谷銀仁朗捕手)のお陰です」と感謝する。トレード成立直後、松原が本拠地ベルーナドームを挨拶に訪れた際、巨人で一緒にプレーしたことがある炭谷が西武ナインを前に「聖弥は上下関係もちゃんとしていて、いい子なのですが、とにかくちょっと抜けています。そこも加味して、皆さん、お付き合いお願いします」とジョークをまじえて紹介してくれたことは、本当にありがたかった。
攻守に躍動感あふれる松原だが、今年1月に29歳となり、もはや“中堅”の部類。「もちろん目指すところは1軍のレギュラーですが、ライオンズの選手はみんな若いので、困った時に任せられるというか、頼りになる選手を目指したいです。スタメンの時はもちろん、代打なら代打、代走なら代走で……」と自分に言い聞かせるように語る。今季の残りはわずかだが、まずは1軍復帰を目指し、小関コーチと二人三脚で準備を進めている。(倉林知子 / Tomoko Kurabayashi)
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