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「インサイドアウト」はなぜ必要? 中学野球で陥る弱点…手打ちを防ぐ“胸郭スイング”

Full-Count / 2024年9月13日 7時5分

小学生が中学進学時に陥りがちな課題とは(写真はイメージ)

■プロ30人超指導の高島誠氏推奨…小学生から取り入れたい胸郭を使う“正面ティー”

 少年野球から中学野球に進み、最初に戸惑うのは変化球だ。ストレート1本の配球から、カーブ、スライダー、チェンジアップなどの多彩な変化に対応しなければならない。そこで、打者が身に付けたい技術の1つが「インサイドアウト」。30人以上プロ野球選手を指導してきた高島誠氏は、「早い時期に良いスイングを作らないと、癖は直しにくい」と指摘する。

 野球用語で必ず出てくる「インサイドアウト」とは、体の内からバットが出てくるスイング軌道のことをいう。バットが外から遠回りするようなスイングだと、ボールとの接点が減り、芯でとらえられるポイントも少なくなってしまう。中学生に上がると、配球は直球と変化球とのミックスになるだけに、高島氏は「直球に強いだけのバッターでは、結果を出すのは難しくなる」と口にする。

 内からバットを出すためには、「スイングは始まっているが、バットは残っているイメージ」を作る必要がある。先に手が出てしまうとバットの軌道を変えることは難しい。そこで、重要になるのが胸郭を使って打つことだという。胸郭とは、胸椎・肋骨・胸骨で構成される部位。つまりは、「手で細工して打つのではなく、胸や背中をしっかり使う」ということになる。

「胸郭が硬いと、手を使って打つしかなくなります。柔らかさを出して打ちたい。簡単な練習方法としては置きティーでの“正面打ち”が有効になります」


Mac’s Trainer Roomの高島誠氏【写真:伊藤賢汰】

■早い段階で「失敗を楽しんで、どう成功していくかを考えて」

 約120センチの棒を両手で抱え、ティースタンドと並ぶように打つ方向を向いて立つ。そこから、胸郭を大きくひねって使いながら、抱えた棒でボールを打つというティー打撃だ。腕が完全に使えない状態でスイングするので、バットの軌道が自然と内から出る体の使い方を身に付けられる。

 棒だけだと抱えにくいようであれば、タオルやマットなどを巻いてもよい。変化球が解禁される中学野球で最高のスタートを切れるように、この“腕が使えない正面ティー”で、小学生の段階から癖のないスイングを身に付けたいところだ。

 高島氏はオリックス、MLBナショナルズのトレーナーを経て、現在は広島県東広島市内で「Mac’s Trainer Room」を開業。オリックスの山岡泰輔投手らプロ野球選手から小・中学生まで幅広くサポートしている。「対応力を身に付けないと、レベルが上がるほど通用しなくなる。失敗を楽しんで、どう成功していくかを考えてほしい」と、未来の野球界を担う子どもたちの成長を願っている。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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