日本に「本当にいつか戻りたい」 NPB経て覚醒…元助っ人が忘れぬ福岡生活
Full-Count / 2024年9月17日 7時45分
■元ソフトバンクのレイが語るNPB時代…近藤健介も「ソフトバンクなんでしょ?」
かつてソフトバンクでプレーしたブルワーズのコリン・レイ投手は今年、メジャーでキャリアハイとなる12勝(5敗)をマークし、ナ中地区首位に立っているチームの柱となっている。新型コロナウイルスが流行した2020年に一度退団し、翌年再びソフトバンクへ戻った右腕が当時を振り返った。
レイはコロナ禍だった2020年シーズンからソフトバンクへ加入。来日が遅れたが、前半戦で6試合に登板し、3勝1敗、防御率2.03をマークした。妻の出産で帰国し、再来日が難しく途中退団。ブルワーズとマイナー契約を結んでいた。それでも「フクオカが大好きだった」と再来日を熱望。ソフトバンクもレイを歓迎し、再び2021年に復帰し「本拠地の球場はとても粋で毎晩ファンで満員だったのがよかった」と笑顔で振り返る。
メジャーに戻った今でもNPBの情報を追っている。ソフトバンク時代の同僚カーター・スチュワート・ジュニア投手が情報源だ。日本時代に印象的だった打者は、吉田正尚外野手(現レッドソックス)、山川穂高内野手、近藤健介外野手(ともに現ソフトバンク)。山川と近藤はレイがメジャー復帰後にソフトバンクへ。「ヨシダは大きな存在だったね。ヤマカワは僕から2発打っている。あとはコンドウもいい打者だった……彼もソフトバンクなんでしょ? 彼らはみんなを買い上げてるね」と笑う。
日本では練習量の多さに驚いた。中でもクイックモーションを繰り返し練習させられた。「僕は投球モーションに入ってから、実際に投げるまでがちょっと長かったからね。だからブルペンでは、走者に走られないようスライドステップに取り組むために、僕はほとんど80球ぐらい投げた」。メジャーでは2021年から牽制の回数が制限され、ピッチクロックやベースのサイズなどルールが変更されたが、日本時代の経験が役に立っている。
安全さも日本に来て良かった点だという。「通訳がいたから言葉の壁は楽だった。家族も僕も、日中でも夜でも、いつでも歩き回って大丈夫だと感じた」。球場近くのマンションからビーチで遊んだり、ゴルフを楽しんだりと福岡生活を楽しんだ。
34歳にしてキャリアハイとなる12勝をマーク。メジャーで自己最高のシーズンを送っているが、「僕らはあちらでの時間をとても楽しんだ。実は、本当にいつか戻りたいと思っているんだ」。日本への思いはいまだに強く持っていた。(川村虎大 / Kodai Kawamura)
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