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“泥んこ決戦”以来の甲子園CS…DeNA下克上再現の鍵は? 経験者・筒香嘉智が説く精神力

Full-Count / 2024年10月9日 7時20分

DeNA・筒香嘉智【写真:荒川祐史】

■3位でレギュラーシーズン終了…12日から甲子園で阪神とCSファーストS

 DeNAは6日にレギュラーシーズンの全日程を終え、3位で3年連続のクライマックススシリーズ(CS)に挑む。今季途中に日本球界に復帰した筒香嘉智外野手にとっては、渡米前の2019年以来となるポストシーズン。2017年は3位から日本シリーズ進出という“下克上”を成し遂げた元主将は、「CSはロースコアの戦いになりやすい。隙のない野球をすることが大事」とポイントを口にした。

 ファーストステージは、敵地・甲子園で挑む阪神戦。2戦先勝の超短期決戦へ「1つのミスが勝敗に直結しやすい試合になる。監督がどういう作戦を立てるかわからないけど、その立てた作戦に選手が応える、きっちりそれを実行できるかが大事になる」と説く。

 甲子園でのCSといえば、2017年のファーストステージ。初戦を落としたものの、2連勝で突破した。第2戦は悪天候の中の強行開催で、打席付近は水浸し。内角球を避けて転倒した筒香は泥だらけのユニホームで適時打を放った。4時間35分にわたる“泥んこ決戦”を制したことは「もちろん覚えています」。そして「あのときみたいに、下克上で日本シリーズを目指したい」と言葉に力を込めた。

 3年連続での進出とはいえ、まだ短期決戦に慣れていない若手も多い。「やはり気持ちは昂る。俺はそれが悪く働くことがないけど、緊張で硬くなる人がいるかもしれないから、そういう人はなるべく普段通りに。昂っていい方向に働くんだったらそれでいいと思う」と試合への臨み方を口にした。

 5年ぶりに復帰した今季は57試合で打率.188にとどまった。左肋骨の疲労骨折から8月17日に復帰後は、主に代打で打率.087(23打数2安打)と決して状態はいいとはいえない。多くはない出番で何とか結果を残そうとベンチ裏でもバットを振り続け「一番置きティーを打っているかも」と、一振りに懸け試行錯誤を続ける。

 9月20日以来快音なくシーズンを終えたが、本塁打を放った7試合でチームは全勝、4本が殊勲打という勝負強さと、何よりも精神的支柱としての存在は大きい。超アウェーが予想される聖地から、7年ぶりの日本シリーズを目指す戦いが始まる。(町田利衣 / Rie Machida)

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