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「画面の前で悔しい思い」 3連覇のオリでは登板なし…戦力外からたどり着いた大舞台

Full-Count / 2024年10月19日 7時10分

巨人戦に登板したDeNA・中川楓【写真:小林靖】

■中川颯が1点を勝ち越した直後の5回から登板、2回無安打無失点3K

■DeNA 2ー1 巨人(18日・東京ドーム)

 DeNAはの中川颯投手が18日、東京ドームで行われた巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦でCS初登板。2回を完璧救援でホールドを挙げた。昨季限りでオリックスを戦力外となり加入したサブマリンが、古巣では叶わなかった大舞台で、接戦での勝利に貢献した。

 暴投で1点を勝ち越した直後の5回から登板。ファーストステージから帯同中の救援陣の中で唯一出番がなかっただけに、6日の中日戦から中11日が空いていた。「自分だけ投げていなかったので不安な気持ちもあったんですけど、ブルペンでみんなが声を掛けてくれたので自信を持ってマウンドに上がることができました」。1番の長野から始まる打線をわずか8球で3者凡退。回跨ぎとなった6回も中軸を封じ、2回無安打無失点3奪三振の好投で流れを渡さなかった。

 昨年まで3年間所属したオリックスでは、チームはリーグ3連覇を成し遂げるも、自身は新人だった2021年のレギュラーシーズンでの1登板にとどまった。CSは「画面の前で凄い悔しい思いをした」と振り返る。見ているだけだったマウンドに今年は上がり、しかも勝利に導いた。「こういう投球ができて、オリックスのときから応援してくれているファンの方にもいい投球が見せられたかな」と笑顔を見せた。

 ファイナルステージ3試合で、投手陣はわずかに2失点。救援陣はいまだ1点も取られていない。CSの前には救援陣だけでミーティングを行い、ファーストステージで敗退した昨年の反省を生かしてグループワークを実施。シーズン中にも増した団結力で、驚異の安定感を見せている。

 三浦監督も「最初のイニングもボール自体キレもよかったので、あのボールならもう1イニングいけるなというところで回跨ぎをしてもらいましたし、内容も非常によかったかなと思います」と大絶賛。3連勝でアドバンテージを含めた対戦成績を3勝1敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけた。「みんなが出し切ってやれているのが大きな要因」と指揮官がうなずいたように、最高の一体感で一気に巨人を倒しに行く。(町田利衣 / Rie Machida)

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