DeNA三浦監督も脱帽した巨人の堅守 ハマらなかった“勝負手”「最高のプレーをされた」

巨人戦の指揮を執ったDeNA・三浦大輔監督【写真：小林靖】

■7回1死三塁から森敬が強い打球を放つも遊撃手・門脇の超好守に阻まれた

■巨人 1ー0 DeNA（20日・東京ドーム）

　DeNAは20日、東京ドームで行われた巨人とのクライマックスシリーズ（CS）ファイナルステージ第5戦に0-1で敗れた。アドバンテージを含めた対戦成績は3勝3敗となり、日本シリーズ進出に“逆王手”をかけられた。つくった絶好機はことごとく巨人の堅守の前に散り、三浦大輔監督も「相手に最高のプレーをされてしまったかなと思います」と脱帽するしかなかった。

　巨人を上回る7安打を放ちながら、最後まで本塁が遠かった。1点を追う7回、1死から桑原の左前に落ちる打球をオコエが後逸し、一気に三塁へ。1死三塁の状況をつくった。続く森敬が1ボールからの2球目をはじき返すも、前進守備の門脇が好捕しすかさず本塁へストライク返球。桑原が頭から突っ込むも及ばず、ガックリとうなだれた。

　8回には先頭の戸柱が右前打で出塁すると、代走に林を送った。ファイナルステージ全てでマスクをかぶっていた扇の要を下げて、次打者に代打蝦名を起用。しかし試みた犠打は、途中から三塁に入っていた増田大が猛チャージして掴んで二塁へ送り、一塁へ転送。あまりにも痛すぎる併殺となった。指揮官も「重圧のかかる場面ですけど、あそこも向こうにいいプレーをされてしまったかなと思います」と声を絞り出すしかなかった。

　この日は先発の浜口を4回54球1安打無失点で交代。「予定より1イニング多くいってくれた」と明かしたように早めの継投はプラン通りだった。しかし5回無死から代わったばかりの山崎が中山にソロを浴び、結局はこれが決勝点となってしまった。

「たらればの話はできないですけど、とにかく準備してみんなでやってくれた。明日もう一回出し切って勝てるようにやっていきます」と三浦監督。3連勝から2連敗を喫し、勝負は運命の最終第6戦へ。悪い流れを断ち切り、7年ぶりの日本シリーズ切符を獲りに行く。（町田利衣 / Rie Machida）