中高一貫の名門・星稜中が重視する「出場機会」 大所帯でも“意欲高まる”育成術
Full-Count / 2024年10月25日 11時58分
■中学軟式野球で11度の全国制覇を誇る石川・星稜中で指揮を執る五田祐也監督
圧倒的な実戦を取り入れ、大舞台で力を発揮する。中学軟式野球で11度の全国制覇を誇る石川・星稜中を率いる五田祐也監督が24日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」が実施するオンラインイベント「日本一の指導者サミット2024」に出演。大所帯のチーム育成を明かしてくれた。
星稜中が大切にしているのが、全てにおいての「スピード感」だ。ノック、バッティングなどの練習だけでなく、グラウンド内外でのちょっとした動きにもテンポを上げていく。五田監督は「相手から見て『これは敵わない』と思わせるぐらいプレッシャーもかける。少しでも優位に立つことで選手たちは冷静にプレーができる」と意図を説明する。
新たな学年を迎える秋は、チームを作っていく段階だという。全国大会でベンチ入りした選手たちに、周りも付いていけるよう、「1つ1つの練習が研究」と試行錯誤を続けている。ただ、1、2年生も練習試合や他の公式戦に出場するなど、常に実戦を経験させるのが星稜中の特徴だ。
チームは86人の大所帯。練習時間が限られるなかでも、五田監督は「いろんな意味を含め、試合に勝る練習はない。選手の変化も見逃さない」と語る。試合の数をこなし経験値を高めるだけでなく、実戦に向けた準備段階にも注視している。
星稜中の五田祐也監督【写真:編集部】
■年間250試合を消化…出場機会がある選手たちの取り組みにも変化が生まれる
3学年を含めチームは多い時に年間250試合を消化する。出場機会があると選手たちは“その時”に向け必死に練習を行い、野球道具の手入れなど普段の行動から変わってくる。グラウンドを離れ、自宅での取り組みにも変化が見られたという。
練習では専用グラウンドと室内練習場を有効活用。Aチームが試合の時には、Bチームが室内で練習を行う。打撃では高め、低め、真横と3種類のティー打撃でコースや変化球への対応力を付け、守備ではハンドリング練習など細かな技術も身に付けている。
「全国大会でもハンドリングの上手さが勝負を分けた時がありました。牽制や、捕手が二盗を阻止する二塁送球でショートバウンドを上手くさばき、アウトにできた。小さな積み重ねですが、ここ一番で大事になるプレー。これ以外にも打撃、守備、走塁で引き出しを多く持っていれば、いつか役に立つ時が来ます」
中高一貫の星稜中は、甲子園常連の星稜高校とも密に連携をとり、チーム強化を図っている。五田監督はカテゴリーが変わっても通用する選手育成をこれからも続けていく。(First-Pitch編集部)
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