打率.038→.270…フォーム改造で覚醒 大不振経て開花、鷹24歳の衝撃数値「55.8」
Full-Count / 2024年10月29日 17時57分
■鷹・正木は3年目の今季、キャリアハイの打率.270、7本塁打29打点をマーク
ソフトバンクの正木智也外野手は2年目の昨季、開幕スタメンを果たすも15試合出場で打率.038(23打数2安打)、0本塁打、1打点に終わった。2軍でも打率.167で、深刻な打撃不振に陥っていた。11月の秋季キャンプでは動作解析をもとにした科学的アプローチから自身の打撃を見つめ直したという。
チームメートの近藤健介外野手やドジャースの大谷翔平投手を参考につかんだテークバックの感覚と、データに基づく分析からアッパー気味のスイングへフォーム改造。台湾で行われたウインターリーグで好成績を収め、飛躍の足掛かりをつかんだ。
今季は6月までに2軍で打率.317、6本塁打。交流戦終了直後に1軍昇格し、以降の81試合中75試合でスタメン出場を果たした。24歳はキャリアハイの71安打、7本塁打29打点、打率.270をマークしてリーグ優勝に貢献した。
振り下ろすイメージだったスイングを、アッパー気味へと変えたと本人は語っているが、この変化は打球の内訳にも表れていた。過去2年と比較すると、今季はフライが増加。フライ割合55.8%は、パ・リ―グで200打席以上の66人中9番目の数値だった。34発で本塁打王の山川穂高内野手(ソフトバンク)、25発で同2位のフランミル・レイエス外野手(日本ハム)と遜色ない数字を記録した。
フライが増えても、内野手の頭上に打ち上げるようなポップフライでは、成績向上につながらない。フライの飛距離は、過去2年と比較して飛距離の短い打球が大幅に減少。フライ打球のうち72%が75メートル以上で、外野の定位置を越えるような長打性の打球が増加した。過去2年は37.9%だった。
方向にも変化が表れた。過去2年は引っ張った左方向への打球が多かったが、今季はセンターから右方向への割合が上昇。センター方向にも伸びる打球を打てるようになり、7本塁打のうち3本がセンター方向だった。
日本ハムと激突したクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第1戦では、先制タイムリーを放ってチームに勢いを与えた。レギュラーシーズンでは得点圏打率.356を記録するなど、首位打者&最高出塁率のタイトルを手にした近藤の後を打つ打者として勝負強さが光った。(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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