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入団4か月で戦力外…元ドラ1が選んだホテル住まい 漏らした“本音”「そんなに熱もない」

Full-Count / 2024年11月2日 7時10分

ソフトバンクから戦力外通告を受けた齊藤大将【写真:長濱幸治】

■7月にトレード加入のソフトバンク齊藤…「もう一回やりたい気持ちは特にない」

 新天地に自らの「城」を築くことはできなかった。ソフトバンクは10月28日、育成の齊藤大将投手と来季の契約を結ばないこと発表した。今年7月上旬に西武から交換トレードで加入した変則左腕だったが、4か月足らずでチームを去ることになった。福岡では家探しをすることなく、生活はホテル住まいだった。

 明大から2017年ドラフト1位で西武に入団した齊藤。新天地での挑戦は福岡県筑後市にあるファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」とホテルを往復する日々だった。部屋に置いていたのは生活をするのに必要最小限の荷物だけ。ガランとした殺風景な空間――。29歳は覚悟を決めていた。

 西武では即戦力左腕として期待されたが、思うような結果を残すことができなかった。2021年5月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、同年オフに育成再契約を結んだ。1軍では通算32試合に登板し、1勝4敗2ホールド、防御率7.71。野球人生をかけ、ソフトバンクで第2の勝負に臨んだ。

 今年7月の入団会見では「チャンスだと思って頑張るだけ。支配下の枠を勝ち取って、チームの戦力になりたい」と意気込んだが、現実は厳しかった。今季は2軍戦で11試合の登板にとどまり、防御率3.86。育成選手が50人以上もひしめくソフトバンクでの熾烈な競争を勝ち抜くことはできなかった。

 戦力外通告を受けた直後に取材対応した齊藤は、はっきりと思いを口にした。「現役を続けたいか、続けたくないかと言われると、正直そんなに熱もないですし、もう1回やりたいという気持ちは特にないので。一旦、ゆっくり考えたい」。もう燃え尽きたかのような表情だった。

「もう年齢も年齢ですし、先はもう長くないと思っているので。野球をやめてからの方が人生は長いですし、そういった意味で別に野球だけにこだわる必要はないのかなと。いろんな話を聞きながら、今後を考えたいなと思ってます」。齊藤にとってソフトバンクでの約4か月は、孤独と戦った日々だった。(鷹フル編集部)

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